初期投資もせず、何も生み出さず、在庫管理もいらず、ただ商品を右から左に流すだけの輸入代行ビジネスは、金も時間も場所もない者にとって取っ付きやすい副業と言えるだろう。
しかしコンスタントに収入を得ようとするならば、扱う商品の選別に関しては注意が必要だ。輸入代行と聞いて皆さんが真っ先に思い浮かべる商品、バイアグラを例に見てみよう。日本全国、老いも若きもか飛びついたこの勃起薬、輸入代行業者（個人）もいたるところに現れている。
オークションでつかまえた客を信者化させていくのがミソ
一時期はそれなりの利潤を上げた者も多かった。しかし今現在、バイアグラ業者にはほとんどうま味がなくなり、撤退を余儀なくされた人も少なくない。ブームが過ぎ去ったせいではなく、価格の暴落によって利益を確保できなくなったためだ。
同じバイアグラなら、客はより安いところで買おうとする。結果、価格競争が起こり、その戦いに敗れた者は身を引かさるをえない。つまりは輸入代行の世界にも、単純な経済原理が働いており、流行の商品さえ扱っていればいいわけでは決してないのだ。ならば時間もノウハウもないサラリーマンが輸入代行を副業とするには、どの商品を扱えばいいのか。試行錯誤の果てに私かたどり着いた答が、ダイエット薬だ。
ダイエット薬の輸入代行が・なぜ副業に適しているのか。
・・その理由は順次述べるとして、最初に業務の手順をお教えしよう。扱う薬だが、これは正直、ダイエット薬として売られているものなら何でもいい。たとえばアメリ力には大手かり中小まで、数百ものダイエット薬メーカーがあり、インターネットを使えば個人でも取り引き可能な会社はすぐに見つかる。
取り引きと言っても大げさな話じゃなく、送金すれば日本に商品を送ってくれるかどうかだけだ。ちなみに私はアメリ力製の2という薬を扱っている。取り引き先が決まれば、次は顧客の開拓に移る。私が利用しているのはインターネットだ。ホームページを開設して宣伝するのではない。ホームページなど、いくら立派なものを作ったところで宣伝しなければ人は集まらないし、しかも単なる広告ページでは顧客などつかめないものだ。
そこで私は、勝手に人が集まってくれる有名サイトのオークションにタイエット薬の2を出品して、その落札者を順次、お得意様にしていく作戦をとっている。ここでは少し工夫か必要だ。お手元にパソコンがあれば、ネットのオークションページを覗いてほしい。タイエット食品のカテゴリーだけで数百もの出品かあるだろう。
この中で、自分の商品をどう目立たせるか。
複数IDを作って入札数を上げておくのもーつの方法ではある。入札０の商品よりは20の商品に目か行くのは人間の性。効果は絶大だ。現在は本人確認が厳しく複数IDを取れないため、複数の知り合いに頼むのも手だろう。
名前も知らない薬なんて怖くて飲めるか、と思われるかもしれない。しかし現実はまったく逆で、やせたい願望を持つ女性は、名称や原料を熟知した薬よりも、未だ知らぬ謎めいた薬に興味を覚えるものなのだ。金額に関して私の場合、最低落札金額を2500円（ーカ月分の分量）に設定している（送料別）。
輸入価格がおよそ1100円だから、仮に一最低金額で落とされても1400円程度の利潤となる。オークション終了後、振り込みを確認すれば、アメリ力の業者に送金し（クレジットーカード利用）、落札者の元へ：商品を届けさせるだけ顧客の印象をよくするためには、普通郵便でなく若干送料が高くてもGPM（発送優先順位の高い航空便）などを利用した方がいいだろう。
ここまでの作業はほとんどがパソコン上のみ、しかも正式名称を伏せることで、バイアグラが辿った運命、自由競争という経済原理から逃れることもできるため、片手間の副業でも十分やっていけるのだ。
フォ口ーによって口コミ客をつかまえる一
以上が大まかな手順だが、これだけでは息の長い商売にはならない。客ー人あたり1400円程度の利益のために、毎回オークションに出品しなければならない商売など、尻すぼみになるのがオチだ。むろん、扱う商品が絶対的な作用を持つ薬ならば、そんな心配はいらない。実際にやせた女性がリピーターとなり、口コミで顧客も広まるだろう。
しかし正直、私は「2」が万人に効果的だとはまったく思っていない。効く人には効くし、効かない人は何錠飲んでも太ったままでしかない、どこにでもあるタイエット薬一
のーつだにもかかわらず、私が長きに渡ってこのビジネスを続けられているのは、その後の一種洗脳とも呼へる活動によって彼女らをダイエットに成功させ、リピーターとして、あるいは知り合いを巻き込むよつな形で、信者を増やしているからだ。
アフターケアの一環として私は、タイエットに取り組む女性のためのサークルを作り、落札者にはその集会に来てもらうことにしている。そこでは多くの女性が自身の悩みや現状を語り、失敗談や成功談を披露しているダイエットという孤独な作業を強いられる彼女らのこと、同じ立場の者が集うサークルへの帰属意識は強いそしてその場に、ときおり主催者の私が顔を出す。
「太っているのは自分が悪いんです」とガツンとかましておきつつ
「僕と一緒に頑張ってやせましょう」と仲間意識をあおる、マイントコントロールの手法で信者化させるのが第一段階。
さらに効果を発揮するために運動してくださいね
「ねる前に腕立て伏せ10回でもしてみれば？」といったアドバイスを送り、それに従った彼女らが実際にやせでもすれば、盲目的に私を崇めるようになる。また、拒食症、巨食症といった精神の病の持ち主であることも多い彼女らは、私との個人的なカウンセリングによって癒され、結果として食事や運動のバランスが取れてやせていくといった現象も見られる。
薬そのものの効果はどうであれ、このアフターフォ口ーによって2キ口3キ口、あるいは10キロ20キ口の減量に成功した女性が、口コミによって新たな客を引き込んでくれるため「2」は安定的な需要を生んでいるのだ。以上、何も難しいことではないすべては部屋にいながらにしてできることまったく同じやり方では無理かもしれないが、他の商品でも応用は効くはず気軽な気持ちでトライしてみてはどうだろうか。
※この記事はフィクションであり知的好奇心を満たすためにお読みください。実行されると罰せられるものもあります。
