会話のタネ!雑学トリビア

裏モノJAPAN監修・会話のネタに雑学や豆知識や無駄な知識を集めました

仰向けフェラのあと、仁王立ちになってフェラ

神奈川県川崎のテレクラは、どんよりとしたソープ街・堀之内のそばにある。川崎、横浜だけでなく目黒や大井町など広いエリアから電話がかかってくるが、そのほとんどが暇つぶしの電話だ。アポ目的の女性とようやくつながったのは夕方4時前だった。
「こんいいは(こんにちわ)」かなり滑舌の悪い女性のようだ。「お姉さん、今日はどんな方をお探しですか?」「あお…ありひひなんれす」えっと…これは何と言ったのだろう。テレクラという場所、話し方のトーンから察するに、いま口にされた「ありひひ」は「ワリキリ」ととらえるのが正解か。
「ワリキリですか?」「はい」 よし、当たった。「ワリキリ、大丈夫ですよ。条
件はありますか?」「いいわん、ごへんぐらい…もらえまふ?」
 大丈夫、もうわかってきた。1万5千円だ。
「大丈夫です、このあとすぐにお会いできるんですか?」「いえ…」
「お仕事が終わってから?」「あの…あふやらめでふあ?」
「え?」「あふやらめでふあ?」 脳みそをフル回転させ、「明日はダメですか?」と翻訳できた。 明日アポの提案は初めてのパターンだ。彼女、今日は雨だからあまり外出したくないという。金を払う側だってのに、なんでこちらが歩み寄らなくてはならないんだよ。「今日はどうしても厳しいですか?」
「はい。だええふは?」
ダメですか? だな。しばらく迷ったが、この個性的な話し方をする女性、一体どんな人物なのか気になることだし了承しようか。
「わかりました。明日で大丈夫ですよ」
「ひゃあ、はんおうおひえるね(じゃあ、番号教えるね)」
その場で携帯電話の番号を交換すると、すぐにメッセージが届いた。
〈明日楽しみにしています。よろしくお願いいたします〉 メールでは極めて普通の文章が送られてきた。わかりやすくてよろしい。メールで判明したのは以下の情報だ。
名前はサキさん(仮名)。現在39才の既婚者。仕事はしておらず、子どももいない専業主婦。どうってことないプロフィールだが、これを電話口で聞き出していたら、たっぷり30分はかかっただろう。歯はちゃんと揃っているのだが
翌日。サキさんからアポの確認メールが入った。
〈おはようございます。今日大丈夫ですか?〉
 本当に今日の1時アポで問題ないかの確認メールだ。まるで、システム化された風俗店の予約のようにしっかり確認してくるあたり、この人はベテランエンコー女と見て間違いない。 夕方5時。川崎駅から北部に位置する南武線武蔵小杉駅に降り立った。ここ数年で急激に再開発が進んだこの地は、高層マンションが立ち並び、どこか都会的な雰囲気が漂っている。〈駅すぐのマックの前に来てください。黄色いコートに黄色い
カバンです〉随分と物騒な色使いのファッションだ。トラキチなのか?
言われたとおりマックの前に向かったが、それらしき女性は一向に見当たらない。と、ここでサキさんから電話が入った。「あお、いあみえのなははあらえまふ」まったくなんのことだかわからない。メールにしてくれればいいのに。 次の瞬間、マックの自動ドアが開き、一人の女性が現れた。
「おああえいあいあ」(お待たせしました) 黄色い模様があしらわれた帽子、黄色いジャケット、黄色いバッグ。異様と言うしかない。 傷みきった茶髪と頬のシワか
ら39才という年齢は妥当だろう。顔は、酒やけになった飯島愛のすっぴん、といったかんじか。 見たところ、歯はちゃんと揃っているのだが、どうしてこんなしゃべり方になるのやら。
「ホテルの場所わかりますか?」 尋ねると、サキさんは駅と反対方向を指さし、歩き出した。
「ご結婚されてるんですよね。けっこう長いんですか?」
「はい。はふえいえっほんなお」「え?」「はふえいのとひはら…」
「ああ、学生のときから?」「はい」カキクケコが存在しない彼女の話し方には、ある程度のリスニング能力が要求される。今日はなかなか苦労しそうだ。
「お子さんはいないんでしたっけ?」「れきないんれふ」 体質的に子供ができないらしい。ちょっと不憫とも言える。 到着したラブホテルは、住宅街のなかで一軒だけ浮いている黄色い建物だった。これ、武蔵小杉のテーマカラーなのか?理解しようとい気も失せてきた部屋に入ってお金を受け取るや、彼女は服を脱ぎだした。「おふおはいいまふ?」「奥さんですか? いえ、独身ですよ」「いえ、おふおは?」「え?」 こちらのクエスチョンを無視して、彼女は風呂のお湯を貯め始めた。そうか、今のは「奥さん」ではなく「お風呂」だったのか。「それにしても、学生結婚ってすごいですよね。何年の時ですか」「わたひがさんれん、だんああよれんのとひ」 これは聞き取れた。私が3年、旦那が4年。ずいぶん若い。当時も彼女はこんなしゃべり方だったんだろうか。 しかしいくら専業主婦でも、これではコミュニケーションに苦労するだろう。だから仕事もしてないんだろうか。「ちなみにお小遣いはいくらもらってるんですか」
「にあんえん」2万円か。それならエンコーの一つや二つやらないとやってられないのかも。「それじゃあ何も買えないですよね」
「うん、だあらこうやって(だからこうやって)」 リスニング能力を発揮して聞
き出した、彼女の生い立ちを軽く紹介しておこう。 結婚生活の初期は彼女にも親
の援助があったそうだが、そんな生活に後ろめたさを感じ、7年ほど前からテレクラに電話をかけ始めた。 旦那とは10年ほどセックスレスになっているが、ワリキリの
おかげで性欲もそれなりに解消されているという。ちなみにこの情報を聞き出すのに要した時間は20分だ。タオル一枚になった彼女がクションとくしゃみをした。「あ、おふおたまいあひた」
お風呂たまりました、と解釈したが、浴槽を見ると、まだ三分の一程度しか湯が溜まっていない。うむ、聞き違いか。かといって聞き返すほどの内容とも思えないし…。リスニングは正しかった。彼女は構わず浴槽に入っていったのだ。腰の下あたりまでしかお湯が入っていない。これ、ぜんぜん風呂の意味ないんじゃないですか?
「大丈夫ですか?」
「だいひょふ、だいひょふ」
ボディソープで身体も洗わず、カラスの行水のごとくわずか3分ほどで風呂をあがってしまった。焦ってこちらもシャワーを浴びて風呂をあがる。彼女がベッドに横になるよう促した。
「ひへほひいほほ、あいあふは」
何を言っているのかまったくわからないが、もはや理解しようという気も失せてきた。どうせたいしたセリフじゃないだろう。 聞こえないフリをして横になると、彼女が乳首をチロチロと舐め始めた。舐めているあいだ、傷んだ茶髪がチクチクと肌を刺激してくる。ツムジあたりにはフケがちらほら。家でもさっきみたいな風呂の入り方だとこうなるのかもしれない。アエギ声もこうなってしまうものなのか
「フェラしてもらっていいですよ」
仰向けフェラのあと、仁王立ちになってフェラを続けさせる。チンコをほっぺにくっつけ、キンタマの根本から舌を這わせてくる。これは上手いかも。
「うまいですね。旦那さんにそうしてるんですか」
「ううん、おいひあふ」
「おいしい?」「おいひあふ」
「そんなセリフも旦那さんによく言うんですか?」
「あの、いわあひえふ」
ああ、「言わないです」ってことね。ってことは先ほどの単語は「おいしいです」ではなく「オリジナル」か。文の前後から単語を類推するこの作業、昔、英語の長文問題でよくやったものだ。
チンコが7割ほどに勃起したので、挿入を試みる。
「入れていいですか?」 彼女が事務的にオレのチンコを自らの股間に持っていった。長い爪の奥に黒い垢がたまっている。「あの、ゴムを…」「ああ、ふへふ?」
つけるの? といった表情でこちらを見てきた。妊娠しない体なのだからナマでいいだろってことか?構わず無視して事務的にコンドームを装着し、なんとかマンコに入れ込んだ。 中は驚くほどスカスカでとてもじゃないが射精に到れる代物じゃない。いつものことながら腰を動かせば動かすほど萎えていくのがわかる。
さらに萎えさせる原因となったのが彼女の発する声だった。
「うっうっ! …ぐっ! ぐっ!」 あえぎ…いや、喉の奥からえずいているようなこの音に、耳を塞ぎたくなってしまう。
「ぐぅう! …ぐぅう!」
目を閉じながら、幽霊にとりつかれたようにえずいている。カキクケコが発声できないと、アエギ声もこうなってしまうものなのか。関係なさそうだけど、現にこうなのだから。「すみません、もう大丈夫です」「ああ」

寒い晩に初の野宿を余儀なくされる

木枯らしが吹きはじめ、東京にも冬の足音が近づいてきた。寒さにめっぽう弱い俺にはゲンナリだが、そんな季節でも、野宿の可能性大の無銭旅行に出かけなきゃいけないなんて。ちぇ。
グチはさておき、今回の目的地は東京の町田市だ。都心在住の自分にとっては、近いようで遠い郊外エリアである。知り合いのナンパ師の話では、ケツの軽い女子がわんさかいる土地柄なんだとか。ホントかよ。マジなら、寒さなんて吹き飛ぶんだけど。
1月上旬、午後2時。JR町田駅北口に降り立つ。しばし駅前広場でぼんやりと人間観察しているうちに、気分がはずんできた。なんだかやけにヤリマンっぽい女が多いような。うまく説明できないが、視界に入る若い女が、どいつもこいつも場末のスナックにいそうな雰囲気を漂わせているのは確かである。ちょっくらナンパしてみっか。
「こんにちは。俺、旅行中なんだけどさ、金がなくて困ってんだよね。何かおごってくんない?」
「ゴメンなさい。ちょっと急いでるので」
手当たり次第に声をかけるも、ことごとくスルーされた。上手くいかんもんですなぁ。結構スキがありそうな感じなのに。まあ、ナンパはひとまず置いとくとして、食料を確保するとしよう。コンビニでもらった段ボールに『腹へりました。誰か食い物を!』と書き込んだ俺は、往来の真ん中でそれを高々とかかげた。おなじみ看板作戦である。
「だれか〜。腹へって死にそうです〜。食い物くださ〜い」
道行く人の冷たい視線をものともせず叫んでいると、ケバイ化粧のギャルが立ち止まった。お、なんかくれるのか?
「え、何してんの? その看板、超ウケるんだけど」
「無一文で旅をしてるんだけど、お腹がペコペコで」
「へえ、ヒサーン」
失笑しつつ、ギャルがカバンをごそごそ漁りだす。出てきたのは、ペシャンコに潰れたチョコパンだった。
「ちょっと潰れちゃってるけど、手をつけてないからあげる。よかったら食べて」
そう言って立ち去るギャルの後を、すかさず追いかけた。若い女と性的な交流ができるかもしれないこのチャンス、逃す手はない。
「ちょっと待って。これからどこ行くの?」
女が露骨に迷惑そうな表情をうかべる。
「え、ナニついてきてんの?」
「一緒に遊んでよ。ヒマでさ」
「いや、無理だし」
「そこをなんとか」
女の横に並び「遊んで遊んで!」とだだっ子ばりにくり返したところ、とりあえず近くのゲーセンへ行くことになった。粘ってみるもんである。
「プリクラでも撮ろうか」
店内に入り、ウキウキ気分で切り出す俺。もちろん、料金は女もちだ。
「マジ図々しいんだけど。…いま小銭ないから両替してくる」
ブツブツ文句を口にする女の後ろ姿を眺めつつ、俺は今後の展開に思いをはせた。
何だかんだ言いつつも、素直にこちらの要求を呑んでくれるあたり、あの女、かなり押しに弱いタイプとみた。ぐいぐい攻めていけば、タダ飯↓女の自宅で宿泊↓セックス、の黄金パターンに乗っかれるのでは。どうしたんだ俺、恐ろしくツいてるじゃん。女がゲーセンの裏口から早々にトンズラをかましたと知ったのは、それから10分後のことだった。クソ!立ちんぼのオバハンに
「あんた人生失敗するよ!」
午後6時。すっかり日の暮れた界隈をとぼとぼ歩く。そのままぐるっと駅南口の方に向かうと、ラブホテルエリアにまぎれこんだ。北口とは異なり、どことなく陰気な雰囲気だ。
ひとりでラブホ街をうろついても虚しいだけなので、そそくさと来た道をもどる。と、ラブホ脇の小さいな橋の上で1人の女性が佇んでいるのが目についた。真下を流れる小川をぼんやりと眺めている。こんなラブホ街のど真ん中で何やってんだろ。
「あの、何か考え事でもしてるんですか?」
そっと尋ねると、彼女はこちらを一瞥し、またすぐ川に視線を戻した。
「ぼーっとしてるだけよ」
見たところ、若作りしちゃいるが、顔に刻まれたシワの数からいって40代後半だろうか。オバチャンだし、カマキリみたいな顔してるしで、ちっともソソらないけど、話し相手に飢えていたところ。俺は精一杯の作り笑いで彼女に提案した。
「お時間あるんだったら一緒に散歩でもしませんか?」
「オニーサン、私、〝ワリキリ〞だよ」
ちょ、立ちんぼかよ!…ちなみにおいくら?
「イチからイチゴー。もちろんホテル代は別よ」
高っ。そのカマキリ顔で、その額はぼったくりじゃね? てか、イチからイチゴーってばらしちゃダメじゃね? 誰もイチゴーで買ってくれないよ?呆気にとられる俺にカマキリが媚びるように近づく。
「ね、ね、遊びましょうよ。サービスするから」「旅行中の身で金ないんですよ」
「いくらなら出せる?」
「1円も持ってないんです」
言った途端にカマキリがきっと歯を剥いた。
「なにそれ。馬鹿だね。計画的に金を使わないからオケラになるんでしょ。そんなんじゃ人生も失敗するよ!」
売春オバハンに説教を食らうとは。カネを持ってないのは企画だっての。
「で、あんた今晩の寝床はどうするの?」
「あてがないんです。お宅に泊めていただけませんか?」
「ホントの馬鹿だね。うちはダメだよ。旦那も子供もいるから」
え、家庭あんのに堂々と立ちんぼしてるの? この人、何かいろいろと振り切ってるなぁ。
なかなか立ち去ろうとしない俺に業を煮やしたのか、ふいに彼女が俺の袖をつかんだ。
「もう、めんどくさい男だね。ちょっと来な」
連れていかれたのはコンビニ前だった。ひとりで店内に消えたカマキリがビニール袋をさげて戻ってくる。
「あんたがいると仕事になんないから、これ食ってどっか行きな」
袋にはおにぎりが2つ入っていた。ありがたくいただきます。
その後は、駅前や商店街に繰り出し、老若男女問わず声をかけた。
ヒマなんです、僕と遊んでくれませんか?何してるんです、手伝いましょうか?
しかし、まったく相手にされない。郊外とはいえさすがは東京、見知らぬ男にそうたやすく心を開いてはくれぬようだ。しかたなく、また段ボール看板をかかげることにした。本日で唯一、成果のあった作戦だ。これでダメならもう打つ手はない。誰からも声がかからないまま路上に座り込むこと2時間、そろそろ心が折れかけようとしたそのとき、人の近づいてくる気配を感じとった。
「あの、すみません。お金がない
んですか?」
顔を上げた先に、きゃしゃな女性が立っている。歳は30手前、ちょっと陰気な感じだ。
「え、ええ。そうなんです」
答えると、女性は財布から抜き取った千円札を1枚差し出した。
「よかったら、これでなにか食べてください」
おお、なんて親切な人なんだ。
「こんなにもらっていいんですか?」
「別にいいんです。募金とかはよくするほうなんで」
あらためて彼女の外見を観察すれば、若かりし頃の久本雅美に似てはいるが、意外とふくよかな乳はどーしてどーして、けっこう惹かれるものがある。俺はいったん受け取った金を彼女の手に戻した。
「あの、どーせならそのお金でご飯でもおごってもらえませんか?ひとりで食べても寂しいし」
「え、ご飯ですか…」
しばし迷った様子をみせてから、彼女がニコリと笑う。
「いいですよ。明日早いので、あんまりゆっくりはできないけど」
「なかなか出会いってないもんですよね〜」
2人で相談した結果、ファミレスへ入ることになり、俺は和風ハンバーグを、彼女が唐揚げ定食を注文する。ひとまずお冷やをぐいっと飲んでから、俺は彼女に語りかけた。
「いやぁ、ホントにありがとう。こういう展開ってあるんだね」
「うん、なんか変な感じですよね。アタシもこういうの初めてだし。ははは」
留美、28才OL。そう自己紹介する彼女は、見た目の印象と違い、明るい性格の持ち主だった。神奈川出身とのことで、現在は町田市内のアパートでひとり暮らしをしているらしい。
「ところで彼氏とかいるの?」
「それがもう3年ほどいなくて。なかなか出会いってないもんですよね〜」
「え、そうかな。俺とはこうして出会ったじゃん」
「あはは。あ、この唐揚げオイシイですよ。よかったらどうぞ」
ジャブを軽くかわされてしまった。おかしいな。ふいに留美ちゃんが口を開く。
「ところで、なんで旅行中なのにお金がないんですか? 財布を落としたとか?」
「いや、そうじゃないんだよ。ワザとお金を持ってこなかったの。俺、見知らぬ人と交流するのが趣味だから。留美ちゃんともこうやって知り合えたわけだし」
「わあ。ちょっと変わってるけど面白そう。そういう行動力ってスゴイと思いますよ、うん」
「そうかな?」
「うん、絶対そう。いいなあ、ちょっと憧れるかも」
そんなに憧れてもらうと照れちゃいますって。えへ、えへ。何だか望む方向に話を進められそうな気がしてきたぞ。
ほうっ入店から1時間、ケータイで時刻を確認した留美ちゃんが言った。
「じゃあ、私、そろそろ帰りますね。お金払っておきますから」
「ごちそうさま、俺も出るよ」
揃って店を出て、しばし無言で歩く。流れからいって、自宅に上がり込める確率は五分五分か。
「あのさ、今晩、留美ちゃんの家に泊まらせてもらえないかな」
0・5秒で回答がきた。
「いえ、さすがにそれは。ごめんなさい」
何だよ、俺のことスゴイとか言ってたくせに。憧れるとかいったくせに。「そっか。ま、そりゃそうだよね。じゃ、家まで送っていくよ。アパートはどの変にあるの?」
「●●公園の近くなんですけど、そんなに遠くないし大丈夫です」
どうあってもこの場で別れたいらしい。うーむ、ここまで警戒されるとは。どうにもらちがあかないので、連絡先を交換して別れるか。
「じゃあ、ご飯ありがとう」
「無事に帰ってくださいね」
彼女に背を向け10歩ほど進んだところで、くるりと方向転換した。やっぱあきらめきれないよ、あのオッパイ。そのままつかず離れずの距離を保って尾行を続けたところ、やがて彼女は1軒の小ぎれいなアパートの中に入っていった。2階の角部屋の電気がつく。あれが留美ちゃんの部屋らしい。さて、住居を突きとめたまではいいが、この先どうすればいいのやら。あれこれ考えたが名案は浮かばない。やっぱメールしかないか。
〝和田です。いま公園にいるんだけど、寒くて寒くて死にそう! 何もしないから部屋の隅っこで寝かせて!お願い!〞見知らぬ乞食に千円もくれようとした慈悲深い彼女、ハンバーグ定食をおごってくれた優しい彼女。凍死寸前の男をほうっておけるはずがない。
メールが着信した。〝いま友だちに誘われて外で飲んでるんです。今日は友だちの家に泊まるのでゴメンなさい!〞
はて、部屋の明りは煌々とついたままなのだけど。そうか、俺を傷つけないための優しいウソか。余計に傷ついちゃったけど。
よりにもよってこんな寒い晩に連載初の野宿を余儀なくされるなんて。翌日は鼻水が止まらんわ、熱っぽいわで動く気にもなれず、ひたすら寝袋の中にもぐり込んでいた。

闇スロの爆裂連チャン機

「闇スロ」に足を運ぶのは、その波の激しさゆえだ。規制によって一般の店頭から姿を消した爆裂連チャン機(いわゆる4号機)が置かれているため、20万〜30万円分も勝ちまくる、あのめくるめく快感が味わえるのだ。そんな闇スロに、もしレートの高い店があったとすればどうか。コイン1枚20円ではなく、5倍の100円。つまりバカ勝ちすれば100万円超。これ以上の鉄火場はそうそうないだろう。新宿歌舞伎町の『L』なる闇スロ店が、コイン1枚100円のレートで営業していると聞いたのはつい先日のことだ。さくら通りの客引きに『100円スロットに行きたい』と伝えれば連れて行って
くれるという。
身体がうずく。と同時に怖くもある。レート5倍ってことは、負けるスピードも5倍ってことだ。財布を万札でぱんぱんにしても、すぐすっからかんになりそうだ。
深夜11時ごろ。新宿歌舞伎町のさくら通りでテキトーな客引きに声をかけると、そのまますぐに店につれて行かれた。場所は、風林会館とバッティングセンターの間にある雑居ビルの5階。同じ階には有名なぽちゃキャバがある。
「いらっしゃいませー」店に入ると、広めのフロアに約50台のスロットが置かれていた。店員の話では、このうち100円台は10台だけらしい(残りは20円と40円)。100円台に座ってる客は、ホスト風情など、全部で3人のみ。レートがレートだけに、さすがに手を出す人間は少ないのだろう。
おずおずと俺も100円シマへ。台は『吉宗』『北斗の拳』『南国』『ビンゴ』『番長』の5種類。いずれ劣らぬ連チャン機だ。ひとたび当たれば、イッキに1万枚(100万)をはき出すことも珍しくない。ところが現状はまったくカスカスだった。100円ジマの台上カウンターはほとんどが「0」回ばかりなのだ。一般のスロット店でもありえないほどのシブさだ。にもかかわらず、コインの使われ方は尋常じゃない。1千ゲーム以上も回されている台もある。1ゲームには3枚のコインが必要だから、3千枚(
30万円)が飲み込まれてることになる。もしもこんな台にハマったら…。マジで寒気がしてきたぞ。トントントンで300円。
俺は以前よくハマった『ビ法と知りつつも客が「闇スロ」に足を運ぶのは、その波の激しさゆえだ。
規制によって一般の店頭から姿を消した爆裂連チャン機(いわゆる4号機)が置かれているため、20万〜30万円分も勝ちまくる、あのめくるめく快感が味わえるのだ。そんな闇スロに、もしレートの高い店があったとすればどうか。コイン1枚20円ではなく、5倍の100円。つまりバカ勝ちすれば100万円超。これ以上の鉄火場はそうそうないだろう。新宿歌舞伎町の『L』なる闇スロ店が、コイン1枚100円のレートで営業していると聞いたのはつい先日のことだ。さくら通りの客引きに
『100円スロットに行きたい』と伝えれば連れて行ってくれるという。
身体がうずく。と同時に怖ンゴ』に腰を下ろし、台横の機械に1万円(100クレジット)を投入してボタンを押した。トントントン。はずれた。これで300円が消えたことになる。また同じことを繰り返す。トントントン、300円。トントントン、また300円。トントントン…。
 ……たった10分で1万円が消えてなくなった。レート5倍なんだから、当たり前と言
えば当たり前だが、ちょっとこのペースは尋常じゃない。頭を冷やすべく、席を立ち、周囲を徘徊してみる。『吉宗』の親父は、鬼のような形相でレバーを叩いていた。
「クソ!」いったいいくら使ったんだろう。5万か、10万か。青ざめた表情からサッするに、相当な額に違いない。シマの近くに立っていたホスト風情に話しかけてみた。
「こんにちわ。100円ってやっぱ出ないっすねー」
「あははは。そうですね。なかなかね」
「設定がシブいのかな。ていうか、出ることなんてあるんですかね?」
「ああ、ありますよ。この前200万出したヤツを見たコトもあるしね」
「200万円!」
出ないときはただひたすら金を飲み込むが、大当たりが来れば、百万単位の金をはき出す化け物。出れば天国、負ければ地獄。まるでカイジの「沼」みたいじゃん!
この後も100円シマには、ちょろちょろと客が出たり入ったりを繰り返したが、出た人間は見なかった。俺も10万円まで突っ込んでした。トントントン。はずれた。これで300円が消えたことになる。また同じことを繰り返す。トントントン、300円。トントントン、また300円。トントントン…。
……たった10分で1万円が消えてなくなった。レート5倍なんだから、当たり前と言えば当たり前だが、ちょっとこのペースは尋常じゃない。頭を冷やすべく、席を立ち、周囲を徘徊してみる。『吉宗』の親父は、鬼のような形相でレバーを叩いていた。「クソ!」いったいいくら使ったんだ大当たりはゼロ。当分の間は、節約して生きることになりそうだ。

 

メンヘラより金ヅル女と付き合ったほうが楽しい

前回の浮気疑惑は、オレからしたら真っ黒なんだけど、もちろん真由美が認めるわけもなくウヤムヤのままになっている。オレとしても決定的な証拠がない限りは動きをとりづらい。真由美が尻尾を出すまでは傍観しておくことにした。会社にいるオレのケータイが鳴った。真由美からだ。
『どうした?忙しいんだけど』
『ハァ、ハァ』
『ん?もしもし?』
『ハァ、あのね、怖いから早く帰ってきて』
息を切らせてしどろもどろになっている。
『怖いって、なにが』
『尾けられてるの。お願いだからはやく帰ってきて』
は?誰にだよ。会社を出て家に到着すると、ドアにチェーンがかかっていた。いつもはロックも忘れるくせに。真由美が不安げな顔で出てきた。
「外にヘンな車止まってなかった?」
「は?気にしてなかったよ…。いったい何があったんだよ」
「だから、車に尾けられてたの。買い物に行くときに気づいたんだけど…」
 真由美は長々と説明を始めた。
「スーパーの駐車場に入るとき、後ろから一緒に黒い車が入ってきたんだけど、買い物が終わって車を出したら、同じ車が同じタイミングで後ろについてきたの。しばらくしたら曲がってどっかに行っちゃったんだけど」
なんだそれ、ただの偶然だろうが。
「それだけじゃないよ。次は白いクルマが後ろにずーっとついてきて。ほら、スーパーからウチまでけっこう曲がるポイントあるじゃん?それでもウチまでついてきたんだから」
急いで部屋に戻って窓から下を見ると、家の真下にまた別のワンボックスカーが止まっていて、真由美に気付くとサーっと走り去ったそうだ。
「ぜんぜん身に覚えはないんだけど、誰かに監視されてるんじゃない?すごい怖い」
話を信じれば、監視をしている誰かさんたちは3台もの車を使って尾行してたことになる。バカらしい。芸能人じゃないんだから。あきれて言葉も出ないが、それからというもの真由美はいっさい外出しなくなった。夜間はもちろん、昼間もテレビやDVDを見て過ごしているらしい。軽いひきこもり状態だ。しかたないので、日曜日、二人でドライブに出かけてみたが、案の定、尾行してる車なんか見当たらなかった。
「なにもなかったじゃん」
「今日は尾行しない日だったんじゃない? ヒロシ君がいない日を狙ってるのかもしれないし」
なんだよ、こいつ。いよいよ精神を病んできたのか。
休日の夜、義父の良勝からファミレスに呼び出された。
「おう、久しぶりだな。元気か?」
なんだか機嫌が良さそうだ。なにか自慢でもしたいのか。
「週末、ハワイに行ってくるから。お土産なにがいい?」
「ハワイですか?」
「そう。最近ハブリが良くてさ。アイツとよりを戻したから」
アイツとは、金ヅル女のことだ。さんざん金を引っぱったあげくに返金を迫られ、毎月いくらづつか返済していたはずだが…。
「お義父さん、みっちゃんっていう彼女いましたよね? 自殺未遂で病院に運ばれた」
「おお、アイツな。最近連絡してねーんだよ。うっとうしくなってきちゃってさ」
「いいんですか? 別れるならきっちりしておいたほうが…」
「いいんだよ。しょせんグリーで会った女だしな。ガハハ」
コロコロ女を変えて、うらやましい話です。ハワイ土産を持った義父が我が家にやってきたのは翌週のことだった。なんだか浮かない顔をしている。
「あの、何かあったんですか?」
「ああ、わかる? もうタイヘンでよ」
何も言わずにケータイを見せられた。メール画面だ。
〝なんで連絡くれないの〞
〝お腹痛いよ〞
〝連絡を〞
〝もうダメかも〞
〝もう連絡しないでください〞
〝これから手首きります〞
〝連絡を〞
穏やかじゃない文面が次々と出てくる。差出人はすべて自殺未遂のあの彼女だ。
「ハワイから帰ってきたらこんなになっててさ。もうメンドクセーよ」
「連絡はしてないんですか?」
「してないよ。もうムリムリ。怖いもん」
たしかに、メンヘラより金ヅル女と付き合ったほうが楽しいのはわかるけど…。
そうこうしないうちに新しいメールが入ってきた。
〝いい加減にメールしてこい〞
これから何か大変なコトが起こりそうな気がするのはオレだけだろうか。

焼き鳥屋になることをすすめてくる韓流イタコ

映画、ドラマ、アイドルなど、あらゆるジャンルを韓流ブームが席巻して久しくなりますが、この度ついにイタコ業界にまでその波が押し寄せてきたとの情報が飛び込んできました。果たして本当にそんなものは存在するのだろうかと震える手でググってみると、確かに新宿のはずれにそのような店が一軒あるようです。早速そこにテルしてみると「お電話、ありがとう、ございました」と少々訛った女の声が聞こえてきました。
本日予約したい旨を伝えると、
「今日は、いつでも、大丈夫。30分5千円、60分1万円、どっちにする、オススメは60分」と飛田新地のやり手婆みたいなことを言ってきましたが、とりあえず30分で予約を取りました。店は某JR駅から徒歩3分と近く、平屋の一軒家。外壁には大きく「悩み解決」とあり「夢見が悪い」「自分をコントロールできない」などネガティブな文字が並んでいます。
到着が15分ほど早くなり店先で待っていると、ドアの隙間からおばさんが顔だけを出していたので映画「シャイニング」かと思って悲鳴を上げそうになったのですが、手招きしてるので恐る恐るドアに近づきました。靴を脱ぎ室内に入ると15 畳ほどのやや広いリビングにゴザが敷いてあり、先ほどのおばさん、そしておじさん、若い男女の4人が日本語半分、韓国語半分で丁々発止で会話していました。
しばらく棒立ちで待ってみたのですが議論が白熱しているのか、完全に放置された状態になり、しょうがないから手前のソファに腰を下ろすと目の前にメニュー表があり「飲み物全品500円」と記されていました。これを注文するまで議論が終わらないのではと不安に思っていたらおばさんがこっちを見て「予約した人、こっち来い」と奥のパーテーションで区切られたスペースに案内してくれました。席に着くなり「30分で5千円ね。先にお願いね」とデリヘル嬢の如く言われたので1万円札を差し出すと、おばさんは横にいた若い男に向かって「おい! コンビニ行って両替してこい! チロルチョコでも買えば崩せるから!」と荒荒しい両替技法を披露していました。まずは名前、生年月日をメモ用紙に記入するように言われ、その記入したメモ用紙と年表をじっくりと見比べながら「はっはーん。アンタ、午年だね。ズバリ、午年でしょ?」とまるで難問カルトクイズかのように言われたので面を食らってしまい、思わず「お見事、正解です」と言ってしまいました。
次におばさんはこちらの顔を至近距離でジッと見つめ「わかったぞ」と言うとメモ用紙に大きく「火」という字を一文字書きました。そして「アンタからは〝火〞を感じる。火を使った職業をやりなさい」と告げられました。あまりにも唐突な職業斡旋だったので驚いて何も言えずにいると「特に焼き鳥屋が良い。うん、焼き鳥屋になりなさい」とさらに具体的な商売にまで言及してきました。出会ってから10分足らずの人間に「焼き鳥屋やりなさい」と言われたのは生まれて初めてだったのでかなり動揺しました。
さらに「今どき月に20万、25万稼いでもしょうがないでしょ。焼き鳥やって1日に3万稼ぐ。3万×50で月に150万の稼ぎになるでしょ」とよく分からないことを言ってきたので「月で計算するなら×50じゃなくて×30では?」と指摘すると、おばさんの顔がみるみると曇り、次の瞬間に「日に3万ではなく、日に5万じゃ。5万×30で月150万じゃ。おぬしにはそれだけのポテンシャルが秘められておる」と突然喋り方が変貌しました。
具合でも悪くなったのかと思い「大丈夫ですか?」と訊ねると「わしはお前の先祖じゃ」と仰せられました。どうやら自分が計算を間違えたタイミングで先祖を降臨させたようです。
「先祖って、お名前はなんですか?」
「4代前の先祖じゃ」「4代前ってかなり大昔ですが、ポテンシャルって言葉は使っても大丈夫なんですか?」
「現代の言葉を借りてお前に説明しておるだけじゃ」
おばさんは半分白目になっていたのでかなり入り込んでいるのは間違いありません。もし先祖が降臨しているなら聞きたいことは山ほどあったのですが何を聞いても
「火を司り、鳥を焼くのだ」と終始、話が焼き鳥屋の方向に引きずり戻されます。その後「自分の現在住んでいる場所から北西の位置に店を出した方が良い」とか「ある程度は集客が見込める繁華街が良い」とか「最初は居抜きで店を借りろ」とか具体的にアドバイスしてきて最終的には「池袋で本格派の炭火焼き鳥屋を経営すれば3年後には社長になれる」とのことで、イタコというより、経営アドバイザーの様相を呈していました。粘り強く最後まで先祖のキャラは保っていましたが、ちょうどタイマーのアラームがピピピとなった途端に「お時間きちゃったみたいなんで」とおばさんはニコニコ顔で両手を合わせ舌をペロリと出して素に戻っていました。

歌手・福山雅治と女優・吹石一恵の結婚が報じられるやいなや世間にはこんな現象が巻き起こった

『ショック。会社休む』
『悲しすぎてもうライブ行けない』
ちょっと待った。なんであんたらがショック受ける必要あんの?二股かけられてた片方だったならわかるけど。 もしや、まさかとは思うが、福山とどうにかなる可能性を感じてたとでも言うんだろうか。

●ましゃロスしてるということなんですけども、加奈子さんと結婚する可能性があると思ってたんですか?
○そんなおこがましいコトは言わないですけど。
●じゃあ落ち込む必要はないと思うんですが。
○やっぱり今後のカレを支えていく存在が、私たちじゃなくて吹石だって気づいたからですかね。
●ん?
○ファンとして応援することでカレの人生を少しでも応援できてると思ってたんですけどね。吹石っていう存在が明るみに出たことで、もう彼女がイチバンって判明しちゃったじゃないですか。
●かといって加奈子さんが一番だったわけではないと思いますが。
○そうじゃなくてファンそれぞれが彼と対等だったと思うんですよ。
●対等?
○それぞれが1対1の関係だったというか。でも吹石の存在が判明したことで、ただの大勢のファンに下がっちゃったっていうか。
●いや、ずっとただのファンだったんじゃないですか?
吹石さんとイチャイチャしながら、「今日のライブもよく知らん客がうじゃうじゃ来てたよ」って言ってたんじゃないですかね。
○そんなわけないじゃないですか。ましゃのこと知らなすぎですよ。
●もし吹石さんの前に加奈子さんがリアルに出会ってたら、って思います?
○出会ってたら、もしかしたらイイ関係になるっていう可能性はなくはないですよね。まあ出会うこと自体が難しいんですけど。
●付き合ったり結婚したりすることもあったかもしれない、と。
○まあそうなったら奇跡ですけど。でももう今後はその奇跡も起こり得ないわけですから。
●今後は、じゃなくて、以前も起こり得なかったんですけどね。
○そう言い切れますか?
●言い切れます。とにかく、今はそんなにファンじゃないんですか。
○そうですね。YouTubeぐらいは見ますけど、ライブとかはもういいかなって。
なんとこの方、吹石さんより前に出会っていれば可能性があったとおっしゃっている。5億パーセントありえねーから!
●ましゃロスされたそうですが、麻里さんは福山さんと結婚できる可能性を感じてた、ってことですか?
○いえいえそれはさすがに。ワタシも結婚してますし。
●ではなぜショックを。
○とにかく心にぽっかり穴が空いたって良く言いますけど、今はまさにアレです。「ましゃがいなくなっちゃったんだなぁ」ってカンジで。
●いなくなってはないんですけどね。
○ハハハ。テレビとかでワタシたちに見せてくれる笑顔がウソくさく感じちゃうんですよね。
●どうしてですか?
○結婚相手は「素」のましゃの笑顔を見れてるわけで。格差に気づいたのが一番ツライです。
●でも、以前から福山はプライベートと仕事を使い分けてたんじゃないですかね。
○そんな。ましゃはワタシたちが喜んでる姿を見て本当に嬉しそうに微笑んでましたよ。
●まあ、仕事ですからね。ミュージシャンというより男として好きだったってことですか?
○まあそれに近いとは思うなぁ。
●でも芸能人とファンの立場ですからね。どうこうなる可能性はないわけで…。
○だからそれはわかってますって。
でも独身のましゃと、既婚のましゃでは、やっぱりコチラの気持ちの入れようが違いますよ。
●どう変わってくるんでしょう。
○ドキドキしなくなったかな。
●それはなぜ?
○前はましゃがファン一人一人を彼女と考えてくれてたと思うんですよ。やっぱり笑顔をたくさん見せてくれてたし。
●うーん。
○でも今は相手がいるでしょ?
だからそうは考えてないはずだから。それが寂しいです。
●そもそもファンを彼女とは考えてないと思いますけど。
○ましゃはそういう人なんですって。
●そうだとしても麻里さん一人に向けた笑顔じゃないですから。いまいちロスしてる理由がわからないのですが。
○なんだろ、初恋の人が女友達と結婚したみたいな感覚ですね。
●どういうことですか?
○相手が無名の人で顔も知らなかったらいいんですよ。でも吹石一恵は芸能人じゃないですか。だからイヤなんです。友達に男を取られた感覚ってのが一番しっくりきますね。 
まさかの意見だ。吹石さんを友達のような感覚でとらえているなんて。
●ロスしたってことは、福山さんと結婚できると考えてたのでしょうか?
○いや。でも率直に悔しかったですね。
●悔しい?
○あ、別に付き合いたいとかそんなのはないですよ。もし何かしらのきっかけがあって対面したとしても、私なんか好いてくれないだろうし。
●ですよね。
○でも悔しいですねー。だって、もし本当に対面できたとして、付き合ってはくれないだろうけど、ひと晩ぐらいはそういう流れに持っていけたかもって思うじゃないですか。
●ワンナイトラブですか。
○たとえばカレのライブに行ったあとふらっと入ったバーで、カレとかスタッフがたまたま打ち上げをしてて、その流れで、とか。妄想しますもん。
●その妄想ではそのあとどうなるんですか?
○お酒が入ってるので、私もグイグイ押すと思うんですよ。そしたらやっぱりカレも男だし、ちょっとムラムラしてきたらそのままホテルにお呼ばれして、とか。
●でもそれは妄想ですよね。だったら福山さんが結婚してようがしてまいが、どうにでも妄想できると思うんですけど。
○それはダメなんですよ。だって結婚してたら、いくらお酒のチカラがあってもそういう展開にはならないじゃないですか。
●え?
○だって不倫になるから。
●妄想なんだから自由に設定すればいいじゃないですか。吹石さんにナイショで会うみたいな設定にすればいいと思うんですけど。
○カレには浮気とかはしてほしくないですもん。
●はぁ。
○リアルじゃなくなっちゃうのでムリですね。カレってラジオとかライブで下ネタばっかり言ってたんですよ。でも実は誠実な人だと思うんです。その前提を崩して妄想するわけにはいかないので。
●なるほど。結婚によって妄想に邪魔が入ったってことですね。
○そうです。制限が出てきたってのが一番悔しいです。
●エッチまでは持っていけないと。
○そう。彼女に怒られちゃうから。アハハ。
要するにオナニーできなくなったってことみたいだ。いやいや、したらいいのに。
●由菜さんは福山さんと付き合うとか、結婚できると考えてらっしゃったんですか?
○ゼロではないでしょ?
誰のものでもなかったら。叶わぬ恋でしたけど。独身でいてくれたら希望はありましたね。
●それで落ちこんでるんですか。
○……なんていうか、勝手になんですけど、友達以上恋人未満、みたいに考えてましたから。
●実際に面識があるんですか?
○ないですないです。でもそのぐらい親近感を覚えてたので。
●てことは実際は友達未満ですよね。
○…ライブでね、アンコールがあるじゃないですか。
●はい。
○ましゃはステージに戻ると私たちに「呼んだ?」って聞いてくれるんですよ。
●はいはい。
○呼びますよそりゃ。今でも呼んでますよ。
●どういうことでしょう。
○大事な人なんですよね。だから手の届かない場所に行ってしまって悲しいんです。もう呼んでも戻ってきてくれないんですけど。
●結婚前の福山さんだって同じように手の届かない男だったと思うんですが。
○そうですね。でもその距離がすごく遠くなったっていうか。今までは国内にいたましゃが、外国に住んでるみたいな。
●どうして結婚すると距離が遠くなるんですかね。
○好きな男性が違う人と結婚したら悲しいじゃないですか。
●うーん。でも元々結婚の考えられる間柄ではなかったんですもんね。
○それでも、好きな人が目の前からいなくなったらツライですよ。
●目の前には元々いないですよね。そりゃあライブのときは割と距離は近いかもしれないけど。
○でも気持ちとしては、友達以上恋人未満なので。ましゃにライブとかテレビ画面を通して幸せにしてもらったコトが何度もあったし。ただの友達だったらそこまで幸せに感じさせてくれることはないじゃないですか。
●既婚の福山さんから、テレビとかを通して幸せをもらえることはないんですか?
○ましゃが幸せを与えるのはブラトップ(吹石が出演したCM)の子だけですから。それは当たり前じゃないですか。奥さんなんだし。
●今までは彼女も奥さんもいなかったから、由菜さんとかファンに幸せを届けてくれてたってことですか?
○そうですね。やっぱりそういうのってどうしても表情に出ますよ。さんざん奥さんに幸せを与えた後の残りカスみたいなのを届けられても、私には届かないです。 
この人が一番ツラそうだった。にしてもいちファンなのに友達以上だなんてよく思い込めるものだ。ブラトップの子って呼び方も、名前すら口にしたくない気持ちが出てて良かったです。

マシンの誤認識を利用したJR自動改札キセル男の手口

ある行動が前から気になっている。JRでそいつと一緒にどこかへ行くときの行動だ。
自動改札前でヤツはいつも決まってこう言う。
「先どうぞ」
そしてこちらの後ろに回るのだが、自動改札を抜けるとき、前のオレに妙に近寄ってくるのだ。自動改札の有名なキセル方法に、前の人間の真後ろにピッタリ付けて抜けるというのがあるが、友達はそこまで大げさではない。そもそも、ヤツはタッチ部にちゃんと手を当ててもいる。タダ抜け狙いではないとは思うけど…。先日、例のごとくオレが自動改札を抜けようとしたときのこと。Suicaをピッとやった瞬間、うしろの友達の手と接触した。ちょうどタッチが重なったらしい。改札を抜けてからヤツに聞いてみた。
「前から気になってたんだけど、おまえいつも何やってんの?」
「あっ、悪い悪い。金浮かせようと思って」
「どういうこと?キセルなわけ?」
「まあそうだけど、これはかなりいい方法でね」
ヤツの手口は、前の人間がSuicaなりをタッチした直後にタッチ部を手で覆うというものだとか。そうすると自動改札機が誤認識を起こすらしく、後ろの人間が通過しても、
ゲートは閉まらないようだ。
「どういう理屈でそうなってるかはわからんけどね。ポイントは、前の人間がタッチした後、間髪を入れずにやること。コツをつかめば100%できるようになるよ」
友達はかれこれもう長いことこれを繰り返しているという。悪いやつだ。

※この記事は防犯、防衛のための知識としてお読みください。実行されると罰せられるものもあります。