会話のタネ!雑学トリビア

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パンケーキ激戦区原宿の人気店に行ってみた

リア充の間でパンケーキがやたらとブームなのは万人の知るところだろう。それまでパンケーキという言葉すら存在しなかった気がするけど、突然ある時期を境に原宿界隈で「パンケーキ食べずは人に非ず」みたいなことになって、今でもリア充が行列を作ってパンケーキデートに勤しんでいるという。そんなわけで早速有名なパンケーキ屋がいくつかあるリア充のメッカ原宿へ向かった。
午前11時だというのに土曜のためか駅前は既にリア充だらけ。目的のパンケーキ屋に着くと案の定の大行列だった。女の店員が嬉しそうに「こちらが最後尾になります」と通行人全員に告げており、まるで世の中のすべての人間がパンケーキ食うもんだと決めつけているようであった。訊けばなんと50分待ち。元AV女優が勤めるソープランドならまだ分かるけどパンケーキで50分待ちは考えられない。「午後からもっと混みますよ」と店員がこれまた嬉しそうに言うので、しょうがないから最後尾に並ぶ。列は女子グループ5割、カップル4割、家族連れ1割といった構成で男一人で並んでいるのは俺だけだった。しかも競馬新聞を読みながら時間を潰していたので周りからはラーメン二郎と間違えて並んでる人として思われていたに違いない。ある程度まで列が進むと並んでる客たちにはメニュー表が配られて、前方の初詣帰りと思しき破魔矢を持った女子4人グループは、どのパンケーキにする?って会話だけでそんなに人間盛り上がれるもんなのかってぐらいにテンションがMAXになり、デカい声で「マカデミアナッツとチョコレートチップどっちが良いと思う?」
「それ悩むね、究極の選択すぎて死にそう」とわけのわかんない会話をしている。初詣行って破魔矢持ってる奴がどんだけアメリカンなもん食おうとしてんだよと思ってると、後ろの意識高そうな家族連れ4人組も若い父親がやたらと張り切っており「お父さん並んでるからお前ら近くの表参道ヒルズでも見て来ていいぞ」と一家の大黒柱っぷりをアピールしていた。小学生の娘2人と嫁がはしゃぎながらどこかに行ったかと思った
ら5分毎に戻ってきて「新しいパーカーの店が出来てた」などと近隣の様子を逐一報告。新しいパーカーの店って何なんだよ、どうやって経営していくんだよと思いつつ、ようやく40分が経った頃、店員が列の前方数人を飛ばして俺のところに来て「テラス席ならすぐに入れますが」と告げた。極寒のこの時期にテラス席は嫌われるらしく、ドカジャンを着ていた俺に白羽の矢が立ったらしい。これ以上ラーメン二郎の客と思われるのも耐えられなかったので、「むしろテラス席が良いです」と言って入店。テラスには外国人デブカップルと行列の待ち時間に耐えられなかった田舎から出てきたであろうアベック達がたむろしていた。まずは温まるために酒を注文しようと店員に「ホッピーありますか」と訊ねるもアルコールは一切無いとのこと。しょうがないから普段飲んだこともないアールグレイと、1700円もするブルーベリーのパンケーキを注文した。隣のOL二人組は「このホイップクリームやばくない?」「有り得ないね」と難しい顔をしながらコソコソ言い合ってるので不味いのかと思ったらその直後「うますぎて死ぬ〜」と二人同時に身体を後ろに仰け反らして悶えだした。お前ら小さい頃母親が作ってくれた誕生日ケーキでもそんなリアクションしたことないのに誕生日でもない日に赤の他人が作ったケーキでよくそんなに背骨が折れそうなほどリアクションできるなと感心。
「このホイップクリームだけで生きていけるね」
「だね」
「このホイップクリームジップロックに入れて持ち歩きたいね」
「だね」
というコール&レスポンスを4、5回繰り返したのち、今度はお互いの食べてる様子を写メで撮り合い、「超カワイイ」「超男ウケ良さそう」的な褒め合いのラリーが始まる。男ウケ良い奴が土曜昼に女同士で50分並んでパンケーキ食わねーだろと思っていると、「ここ制覇したから次はあっちの信号渡ったところ制覇しなきゃね」とパンケーキ激戦区原宿のマップを広げて作戦会議を立てていた。それにしてもこいつらの食うスピードの遅さは目に余るものがあった。50分並んで着席してるものだから意地でもこの席を譲るもんかと言わんばかりにフレンチのフルコース並に時間をかけて一つのパンケーキをナイフとフォークを使って小さく切ってはおちょぼ口で食し、一向に席を立たない。上野の立ち呑み屋なら追加注文を促されているところだが、そんな周りの空気に一切動じないのがリア充たる所以。 巨人の澤村並の強心臓を持つそいつらに対してこちらは20分という立ち飲み屋並の早さで席を立ち、リア充に一矢報いたつもりになりそそくさと会計を済ませて場外馬券場へ向かった。