ネットオークションの転売で大きく儲けたいのなら、大学や高校のチアリーディング部で使われていた中古ユニフォームが狙い目だ。
人気の高いチア部のモノなら軽く12万以上で売れるからだ。これほど高値になるのは、チアユニフォームの稀少性の高さが挙げられる。学校側のユニフォーム管理が厳重なせいで、企業の制服(宅急便やバーガーチェーンなど)が、滅多にオークションに流出しないのと同じ理屈だ。
ならばと、悪知恵の働くやつは考える。それほど入手しにくい代物なら、精巧なニセモノを用意して、それを“本物”として出品すればいいじゃないか、と。
そのとおりだ。そして俺の場合は、レプリカを作製するにあたって、「ランサーズ」というサイトを利用している。ランサーズは、ライターやウェブデザイナー、服飾制作者といった各界のフリーランスと、彼らに個人的な仕事を依頼したい人間とが集まるサイトだ。ここでレプリカ製作者を探す利点は、ギャラの安さと、いい意味でのシロート感にある。そもそも学校のロゴの入ったユニフォームには著作権があり、許可なくレプリカを作ると訴えられる可能性もある。だが、ランサーズにいる服飾製作者は、仕事経験の少ない半シロートや駆け出しが多く、そういった事情にも疎いため、あっさり依頼
を引き受けてくれるのだ(逆にまともなユニフォーム業者にレプリカ作製を依頼すればまず断られる)。
彼らに提示するギャラは材料費込みで4万5千円程度。レプリカ完成後に、ヤフオクなどに出せば、8〜9万の利益が転がり込むという寸法だ。