会話のタネ!雑学トリビア

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エロは本能!?アダルトグッズ大人のおもちゃの通販なら儲けられるか

信販売をご存知だろうか「お茶の間ショッピング」のコマーシャルでも有名な会社である。聞くところによれば、ここの社長は某大手電気メーカーの元社員。最初は副業と
して通販を始めたらしいが、これが当たりに当たり、一代で財を成したというのだから大したモンだ。
まあここまでの例は別にしても、「通販業はオイシイ」というのは、よく耳にする話だ。店舗も不要、時間も自由。資金的にハンデのある個人事業者にはもっとも適した商売といっても過言ではないだろう。
中でも最近人気なのがアダルトグッズの通販。なんだ、大人のおもちゃかとバカにしてはいけない。バイブが女性の側にも浸透してきたおかげで、売る方も買う方も昔にくらべてずいぶん手を出しやすくなっているのだ。
「寝てても儲かる」と思われがちなこのサイドビジネス、果たしてホントに成功できるのだろうか。アダルトグッズの通販を始めるにあたり、まず理解しなくてはならないのが流通の仕組みである。これは別段難しいことはなく、商品は問屋(製造卸)←小売り(通販業者)←客と流れるだけ。当然ながら、アダルト業界にはソレ専門の問屋がいくつかある。
しかし、知識もゼロの新参者にとっては、仕入れが簡単にいかないことがある。というのも、売ってる商品が商品だけに、どの問屋もなかなか表に現れようとしないから、最初は連絡を付けるだけでもひと苦労なのだ.問屋を探す場合、もっとも簡単で手っ取り早い方法は、既存の通販業者やショップに聞いて回ること。あるいはアダルトグッズを取り扱っているセルビデオ屋やSMクラブ、イメクラなどでもいい。また、いくつかの問屋は電話帳に連絡先を載せている。索引は「玩具」の項を見ればOK・素人からしてみれば、問屋が取り引きしてくれるか不安になってもおかしくないが、相手もビジネスだから商談に乗ってもらえないということはない。覚えておくべきは、この業界は徹底した現金主義だということ。商品は、直接買い付けにいかずとも、電話ないしファックスで注文できるが、宅急便で届いた場合、必ず即金で支払わなければならない。それこそ、よほど長い付き合いの業者でなければ、「月末締めの払い」といった支払方法は認められない。最低でも仕入れ用の現金は用意しておく必要がある。
小売り業者は皆、店内専用のカゴを持って、ところ狭しと棚に並んだ商品をホイホイ買っていく。また、宅急便で全国への配送も可能。連日、全国の小売り業者から注文の電
話がひっきりなしにかかってきている。購入は1個からでもOK。しかも卸価格だから、一般の人にもオススメしたいところだが、残念ながら業者にしか売ってくれない。もっとも、表にラベルが貼っていない商品も少なくないから、素人にはなかなか買いづらいかもしれない。ついでに言えば、前記したような大手の業者へ買い付けに行くのは、商品の仕入れ以外にも大事な意味がある。情報交換だ。
今どれが売れ筋で、どんなのがイヤがられるのか。通販業者にとってこうした情報は不可欠。たいていの問屋なら、店員に聞けばアドバイスしてくれるし、また何より同業他社と知り合うこともできる。いつ何が流行るかわからないこの業界、持つべきはネットワークなのだ。
さて次は広告のお話。通販業者にとって切っても切り離せないのがこの問題である。普通に考えれば、青年誌やアダルト雑誌、女性向けのレディースマガジンあたりにデカデカと載せたいところだろう。しかし、発行部数の多い雑誌になるほど、商品の規制が加わってくる。よくあるのは、精力増強剤や同じ種類のスプレーなどはOKなのに、バイブレータはNGといったケース。グラビアでへアヌードを載せているのに、なんでダメなのかよくわからないが、出版社側も広告についてはいろんな掲載基準を設けていることを覚えておくべきだ。
一方、媒体が正真正銘の工口本なら心配は不要かと恩いきや、ここにもまた規制がカラんでくる。例えば、実際のバイブレータには取扱い説明書はいっさい入ってない。これはナゼか。言わずもがな「女性器に充てて…」などと書いてしまえば、たちまち猥褻物の陳列、頒布として逮捕されてしまうからだ(そのため、バイブにはワザと人形の顔を彫ったモノが多い)。むしろそれは広告にも当てはまることで、キャッチフレーズもモロな表現は避け、「キメ細やかな動きで快感まつしぐら」や誇張な表現を使ってしまう
と、今度は薬事法に抵触しかねない。「広告どおりの効き目がなかった」といって警察の方にチクってしまう輩も少なくないというから、十分に注意すべきだろう。
ちなみに、薬事法で違反してしまうと、通販業者の場合、よくて罰金、最悪だと商品の回収を求められる。
この広告代というのが実にやっかいな存在だ。出せば金がなくなるし、反対に出さなきゃ売れない。まあ当たり前のことだが、安いからとモノクロで載せても読者の目はついついカラーにいってしまうので、まったく効果がないという場合もある。失敗するケースでいちばん多いのが、宣伝に金をかけ過ぎてツブれる「広告倒れ」というのもうなずける話だ。