他人のバッグにすぽっとかぶせてそのまま持ち去る
ここ最近、海外の空港やホテルなどを中心に、「ブースターバッグ」という名のカバンを用いた置き引き事件が多発しているのをご存じだろうか。
ブースターバッグとは、盗み目的に開発された特殊バッグのことだ。一見したところは普通のボストンバッグだが、実は底の部分がくり抜かれており、そいつを他人のバッグの上からすぽっと被せて持ち上げると、そのまま持ち去ることができるのである。おそらく内部にフックのようなものが取り付けられており、対象物を両側から挟む仕組みになっているのだろう。まさに悪質かつ巧妙という他ない。こんな道具を使われた日にゃ、たとえ持ち主がすぐ置き引きに気づいたところで、犯人の探しようなどないのだから。海外旅行に出かけた際は、くれぐれも注意を。
スリ犯は2つのカッターを使い分けてポケットの財布を奪う
ポケットに入った財布を素手で抜こうとする古典的スリ犯はまずいない。いまどきのスリ犯は2つのカッターを使い分けて犯行に走る。まずポケットの上部中央に小型のワイヤーカッターでパチンと縦に切り込みを入れる。続いて、この切り込みから真下にカミソリを当ててポケットを真っ二つにするのだ。これであっけなく財布がポロリとこぼれ落ちる。仮に財布をベルトループとチェーンでつなげていても意味がない。このワイヤーカッター、ベルトループもあっさりと切断してしまうのだから。
マンションのドアが数秒で開く電動ピックガン
カギ屋の使う特殊道具、いわゆるピッキングツールの中でも、特に「電動ピックガン」は悪用されがちだ。一般的に、ピッキングには感覚的な技術が必要だが、このツールを使えば素人でも簡単に解錠できてしまうからだ。本体の先端部分をカギ穴に突っ込み、スイッチを入れるだけで、普通のマンションやアパートのドアなら数秒で開いてしまう。現在日本では、ピッキングツールは、正当な理由がない限り、所持するだけでも違法である。興味本位での入手は厳禁だ。