会話のタネ!雑学トリビア

会話のネタに雑学や豆知識や無駄な知識を集めました

スピリチュアルのカラクリはホットリーディングだった

スピリチュアル女子大生CHIE。芸能人のオーラを見てそこから未来を占う、柳原可奈子似の小デブちゃんだ。
彼女には得意技がある。芸能人の部屋の様子や、食べたもの、ヒミツにしていることなどが見えるのだ。たとえばこんなカンジで。
「お腹が調子悪そうですね。あ、なんか小さい豆みたいなのが見える! 納豆とか食べました?」
「えー、すごい! ワタシ胃の調子が悪くて胃薬飲んでるんです!
あと昨日の夜、納豆食べた 」
スタジオがどよめき、この子は本物だとなるわけだ。
こんな能力、嘘八百に決まってるわけだが、ならばどういうカラクリを使っているのだろう。
まず最初は、先ほどの〝納豆〞の番組を振り返ってみよう。
木下優樹菜笑っていいとも 2 0 1 3 / 1 放送『CHIEの生オーラ鑑定』というコーナーで、「誰のオーラを見ましょうか」とうながされた彼女が指名したのは木下優樹菜。なんでも「この中で一番(オーラが)見える」のだとか。
そして鑑定がスタート。木下を凝視して数分、CHIEがクチを開いた。
CHIE「おなかが黒く見える…」木下「え…リアルにおとといから胃薬とか飲んでる」
(スタジオどよめく)
CHIE「昨日…今日かな? 小さいマメが見えるんですよ…納豆とか、そういうの食べました?」
木下「うわ、納豆食べた昨日の夜ゴハン納豆だったです」
木下は目を丸くして驚いている。
俺、ヒロシ探偵はなにげに木下優樹菜のブログを拝見してみた。
納豆食べたの記事がアップされたのはいいとも生放送の前日である。CHIEはこのブログを放送前にチェックしたんじゃないだろうか?
続いて、船越英一郎のオーラを見たときの模様だ。② 船越英一郎
世界まる見え 2 0 1 3 / 3 /放送
「ええー全身総毛だちました」船越が驚き、CHIEに言われたことを発表する。
「昨日(収録の前日)、父の七回忌だったんですよ。でね、お墓を、それを機に建てかえたんです。いま耳でね、『お墓をありがとう』っ て(耳打ちされて)」と続ける。
船越の亡くなったお父さんの言葉を感じ取ったわけだ。船越は「そ んなこと誰にも言ってないのに…」調査開始。船越自身はブログをやってないが、奥さんである松居一代のブログを発見。番組放送日前後をチェックしたら…。お墓の件が書いてある。これは3 月9 日の記事だ。つまり時系列はこうなる。3 月9 日↓ 松居がブログ書く3 月10 日↓ 七回忌当日
3 月 11 日↓ 番組収録 なんか怪しいですわな。

次は、毎週いろんなタレントのオーラを見る彼女のレギュラー番組から。③ おぎやはぎ・矢作
おしかけスピリチュアル 2 0 1 3/7/ 放送
ゲストはおぎやはぎ。まずは矢作のオーラを鑑定だ。
CHIE「さっきから見えているのがバイリンガルな女性なんですよね。すごい外国語をしゃべっている女性だから、海外とか行き来している女性と縁があるかもしれない」
この発言を受けて隣の小木が口を開く。
小木「パリの娘だよ」
矢作「ははは」
小木「まさにそれだよね」矢作「でも違うでしょ」
CHIE「黒髪でこのくらいまで(肩の辺をさわる)髪があって」
小木「まさにそうだよ」矢作「日本人ですか?」
CHIE「日本人です」 ビビる大木「あってる?」小木「その子、その子」
探偵のチカラをナメないでほしい。オレは深夜ラジオ「JUNKおぎやはぎのメガネびいき」のヘビーリスナー
なのだ。この話、聞いたことあるぞ!問題のパリ女については放送で言及されていた。仕事でパリに行った矢作が地下鉄で女の子と出会い、彼女が半年間パリに留学している日本人であること、声をかけてそこから連絡をとりあって再会したことまでもしゃべっている。続けて小木のオーラ鑑定がスタート。

おぎやはぎ・小木
おしかけスピリチュアル 2 0 1 3/7/ 放送
CHIE「なにか小木さんに関するモノなんですけど、石がいっぱい見えるんですよね。集めてますか?」
(小木、納得したような顔で) 小木「オレは集めてないんだけど、奥さんが好きで集めてるんだよね。休みの日にオレが掃除してる」
こっちもラジオでは有名な話で、小木の奥さんがパワースポットや オカルト好きで、パワーストーン 集めが趣味であることを何度もネ タにされている。奥さん自身のツ イッターでもたびたび出てくる内容だ。
またCHIEのレギュラー番組から。元AKBの秋元才加がゲストだ。
秋元才加
おしかけスピリチュアル 2 0 1 3/6/放送
秋元「ドキっとすることがありました。(ビビる大木に向かって)厳島神社ってどこにあります?」 大木「広島です」
秋元「うわー…ハハハハ。家族が、厳島神社に行きたいってずーっと 言ってたんですよ。前から。これアタシと家族しか知らない話で…。CHIEちゃんが『ご家族が広島に行きたがってる』って…」秋元のブログやツイッターなどを漁ってみてもこの情報は出てこない。が、あるAKBファンのブログに、 2 0 1 2 年9 月日の公演(ライブ)の様子が書かれていた。
だんだん飽きてきたが、まだ行く。次は鳥居みゆきだ。
鳥居みゆき
おしかけスピリチュアル 2 0 1 3/6/ 放送
CHIE「生き急いでる感がすごい伝わってくる」
これに対して鳥居が反応する。鳥居「そうなんです。40才(まで)もたないと思って…」CHIE「(被せぎみに)35 才!」
鳥居「そう、え、なんで知ってんのワタシずっと35才で死ぬって言い続けてるんです」これについては2 0 1 2年8 月2 日号の「R25」にインタビュー記事がある。
CHIEはターゲットの部屋の様子を当てることでも知られている。この番組ではバイきんぐの小峠の部屋の様子をズバズバと言い当てた。
⑦ バイきんぐ・小峠
ナカイの窓 2 0 1 3 / 1 / 放送
CHIE「白いテーブルですか?」小峠「…ああ、白ですね!」
(中略)
CHIE「ラックか棚か、黒ですよね?」
小峠「おお!(当ってる)」
CHIE「なんか、その近くにドクロのシール貼ってません?」小峠「ええ〜」お約束のブログチェックだ。小峠のブログで「部屋」のキーワードを検索すれば…。なんてことはない。まず白いテーブルは芸人仲間が自宅に遊びに来たという記事で写真が掲載されている。
黒いラックとドクロに関しても、2 0 1 2 年5 月日に写真がアップされている。黒いテレビラックにドクロのシールだ。餅は餅屋である。この手のイカサマに詳しいだろうと、某占い師の方に一連のVTRとブログ等の資料を見てもらった。
「ああ、これは完全にホットリーディングですね。ターゲットのタレントについてあらかじめ調べたうえで、まるで霊的な能力によって言い当てたように見せる方法のひとつです」対して町の占い師は、なにげない会話から情報を引き出すコールドリーディングという方法を使うそうだ。
「この子は話術もうまくないし、 もっと勉強したほうがいいですね。
(小峠の)ドクロのシールのあた りなんて、はっきりと言いすぎです。もっと『骨のシルエットが…』とかボカシたほうがそれっぽいでしょ?」
ヒロシ探偵は断定する。CHIEのやり口はすべて、事前に情報を入手しているだけのお粗末なものである。

商店街の儲かってなさそうな洋服屋が営業を続けられる理由

みなさんの町にもあるだろう、客の入ってる様子がこれっぽっちもない婦人服屋が。50過ぎのババア店主が、日がな退屈そうにしているあの光景、実に不思議ではないか。
あの人たちはいったいどうやってメシを食っているのか。そもそも、なぜ服屋なのか。なぜあんなにセンスのない服を扱うのか。調査すべきことは山ほどある。
まずは埼玉の片田舎にある該当店に向かった。
店頭には舞台衣装のようなギラギラした洋服が出されており、いきなりセンスのなさをアピールしてくれている。
しばらく遠巻きに店を眺めるも、客の出入りは一切なく、ずいぶん 静かなものだ。
いざ店内へ。ところ狭しと洋服が並べられており、歩くのも一苦労だ。夏物セールをやっているようでいたるところに札が張ってある。と、奥から声が。
「いらっしゃい。どんなものをお探しかしら?」
出てきたのは売れない演歌歌手のようなオバハンだ。スタスタと近づいてくる。
「あ、えっと…」
「もしかしてお母さんにプレゼントとか?」
「うん、まあそんな感じです」
「ならこれなんかどう? すごい格好いいでしょ」
かけてあった服から一枚を取り 出すバアサン。豹柄が一面を覆い、さらに真ん中にも豹がプリントさ れた斬新なデザインのシャツだ。
「うーん。あ、ところでこのお店、お客さんってけっこう入ってるんですか?」
「ん? どういうこと?」
バアサンの目が一瞬にして鋭くなる。
「あの、ボクも洋服屋をやりたいなって考えてて」
「あらそう、若いのにエライわ」
「いえいえ。このへんで店を出したいんですけど、ぶっちゃけお客さん、入るのかなって…」
バアサンは一呼吸おき、きっぱりと答えた。
「入らないわよ。ぜんぜんダメ」
「そうなんですか。でもこのお店はずっと前からありますよね?」
「まあね。色々とあるわけよ」 いろいろってなんだよ、含みな
んて持たせちゃってさ。
「あのねえ、ワタシはこのお店のオーナーじゃないわけ」
「はい」
「オーナーはワタシの昔からの知り合いで不動産屋をやってるんだけどね、その人がお金を出してるわけなのよ」
「なるほど」
「で、ワタシは店長ね」
「そうなんですか。でも客が入らなければオーナーさんも怒るんじゃないですか?」
「ふふふ。いいみたいよ。ワタシたちはデキてるからさ」
元々このバアサンはスナックで働いていたのだが、そのとき客としてやってきたのが、この店の現オーナーだそうだ。
10年ほど前にその彼が「スナックをやめてオレの元で働けばいい」と持ちかけ、店の場所からなにやら、開店までのすべてを準備してくれたらしい。
「ワタシに惚れこんでるわけよね。目の届く場所に置いておきたかっ たんじゃない?」
つまり愛人に店を持たせたってことだ。
ある程度この答えは想像していた。雇われ店長だろうとも思っていた。
しかし解せないのは、こんなババアを愛人にする金持ちがいるという事実だ。全国のこの種の店と同じ数だけ、物好きな男がいるというのか。
「まあ、ここは税金対策らしいからね」
バアさんは言う。オーナー氏の本業である不動産屋は非常に儲かっているらしく、税金をたくさん納めなければならない。バアサンの店は不動産屋事業のひとつとなっており、赤字を垂れ流していればそのぶん本体(不動産屋)が払うべき税金を減らせるのだと。
これ、オーナー氏側から考えれば、まず最初に税金対策の必要が生じて、その店番をさせる便利な人間として、ババアを利用したのだとも取れる。肉欲に溺れているフリをしながら、体よく使っているだけ。それならばこの仕組みは理解できる。バアサンはひときわギラギラしたドレスを手にした。
「これなんて3万で売ってるんだけどさ、原価は安いのよ。ワタシが3万で売れると思って仕入れたんだけどね、たまに売れたらやっぱり嬉しいわけ」
このような些細なヤル気で店番をやり続けてもらうためにも、多少なりともバアさんの関心がある
婦人服というジャンルは便利なのだろう。
続いて出向いたのは都内下町のお店だ。雑居ビルの一階に店舗が入っており、やはりというか、まるで人の気配がない。品揃えのノーセンスぶりに恐ろしいほどの既視感をおぼえる。
奥のイスにおばちゃんがどーんと座ってテレビを眺めていた。
「あの、すいません」
「はいはい。ん? お母さんにプレゼントかい?」
さっきも聞かれたぞ。やはり若い男の客なんて珍しいのだろう。
「つかぬことをお伺いしますが、ここで店をやっててお客さんは来ます? ボクも店をやろうと思ってて」
「そうかそうか。まあ、お客は正直少ないねぇ」
「でもこちらは長く続けてらっしゃるんですよね?」
「うん、まあね」
「てことは儲かってるんじゃないですか?」
「儲けちゃいないよ。趣味みたいなものだから」
このおばちゃんは愛人どうのこうのではなく、なんとこのビルの持ち主なのだそうだ。
「家賃が毎月入ってくるからね、 別に食うのに困りゃしないんだよ。服屋はアタシが昔からやりたかっ ただけ。利益なんてないけど楽し いからやってるの」
まさに趣味オンリー。文化祭の模擬店よりもお気楽な商売だ。
「これでも大口の顧客ってのはいるのよ。近所のスナックとかさ、カラオケ喫茶の衣装なんかをまとめて発注してくれるから」といってもその売り上げで食ってるわけじゃないから、やっぱり趣味の域は出ていない。誰かにテナントを貸して家賃収入を増やせばいいのに。ま、他人の趣味をどうこう言うつもりはないけど。
儲からなくても大丈夫なカラク リはわかったけれど、税金対策だ ろうと趣味だろうと、どうしても っとマシな服を扱わないのだろう か。儲かっちゃうと困るのならば、安値を付ければいいわけだし、な により客が入ったほうがバアさん たちも張り合いがあるだろう。
その疑問は、先ほどの店が洋服を仕入れているという、東京馬喰町の卸問屋が解決してくれた。
なぜ町の婦人服屋はどこも同じようなラインナップなのかと質問したところ、なんとあの手の店の大半は、ここともう一軒の問屋のどちらかから商品を仕入れているというのだ。
「ミセス服だとウチかそこかって とこですね。ウチは商品も安いで すし、手続きも店内写真と申込書 をもらうだけですぐ済みますから、お店をやるんだったらすぐお取引 できますよ。いかがですか?」
今すぐにでも取り引きできそう な勢いだ。これなら形だけの店舗 で税金対策するときも、暇つぶし の趣味で始めるときも便利だし、 問屋が二択にしぼられている以上、どこも同じような服が並ぶのは当 然だ。

スカイツリーの恩恵を受けれてない地元の居酒屋の理由が行ってみたらよくわかった

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2 0 2 0 年の東京五輪開催が決まり経済効果が何兆円だのと盛り上がっておりますが、この経済効果というのも怪しいもので、阪神が優勝するとウン百億、サッカー日本代表がW杯出場決めてもウン十億とか、その数字の出所がいまいち不明であります。
確かに数年前に阪神がリーグ優勝した際には熱狂的な阪神ファンのS編集長(当時部員)が富士そばにて「奮発して卵を2つ付けちゃおう」と息巻いてましたが、あれがウン百億もの経済効果をもたらすのかは甚だ疑問でありました。
同じく昨今では東京スカイツリー近辺の地元商店街への経済効果に期待が集まっています。周囲の道路や一部区間は整備されてすっかりキレイになっており、地元住民の士気が高まっていることが窺えますが、ふと見るとツリーのふもとに怪しい飲食店が一軒佇んでいるのが確認できました。
外観からは何屋なのか不明ですが、ディスプレイには「カレーライス辛い 3 0 0 円」とあり、隣に瓶ビールや謎の人形、郷土品、蜂の巣などが並んでおり何かしらの強いメッセージを発しています。
暖簾は絵柄なのかシミなのかどちらとも言えない味わい深い仕上がりとなっており、その暖簾を指先で軽く摘んでくぐり、ドアを開けて中をうかがいます。
すると席は20近くもありますが、客は眼帯をしたヤンキー風の若者が一人、ホッピーを飲んでおり、その横で店主らしき老人がクロスワードパズルの雑誌を熱心に熟読していました。
黙って着席して周囲を見渡すと、壁には30種類近いメニューが貼られており「ハムエッグ・ヤキトリ」「シャケカマ」「ぶり照焼き」など思いのほか豊富でした。とりあえず瓶ビールを頼んで真上を見上げるとクーラーの前で風鈴が揺れていたのですが、なぜか風鈴の紐に馬券が数枚ぶら下がっています。どういうことだろう?と思っていると、「チキショウ!」
という声と共に常連らしき中年男が入店してきました。何かイライラしているようで奥まで行き勝手に冷蔵庫を開けて瓶ビールを取り出して飲み始めました。店主は「久しぶり」と言うだけでクロスワードパズルから目を離しません。
どういうシステムなんだろう?と思っていると、しばらくして常連は「あ、栄養剤打ってくるの忘れた」と言って勝手に店を出て行きました。
その後、今度は金髪の中年男が来店。同じように勝手に冷蔵庫からホッピーを取り出してグビグビと飲み始めます。すると再び入口から「は〜気持ち良かった」という声がして、先ほどの常連が目をとろんとさせて戻ってきました。一体この短時間に何があったのか、怖くて聞けませんでした。
そこから今度は常連2人と店主の競馬談義が始まり、「お前のせいで外れた」とか「あれは八百長」とか「藤田はバカな騎手」などと激しい愚痴合戦が繰り広げられました。最後には「あの馬はバカだ」とか「あんな学習能力のない馬はダメ」とか馬の学力にまで八つ当たりする始末でした。どうやらイライラしている要因は競馬のようです。自分も競馬好きなので会話に参加しようと「どの辺で馬券買うんですか」と恐る恐る訊ねてみると「錦糸町か浅草」と金髪の常連が答えてくれ、そのあと早口でこの店から錦糸町ウインズまでの最短ルートの説明をしてくれたようですが、呂律が回っておらずまったく聞き取ることはできませんでした。
ちなみに店主曰く「競馬の間、昼12時から16時までは一旦店を閉めるから」とのことでかなりの筋金入りの競馬狂らしく、本来土日のその時間は最も観光客が多い時間帯だと思われますが、そんなことはお構いなしです。
そうこうしてるうちに今度はなぜか寝袋を背負った男が来店。この客も同じく奥から勝手に日本酒らしきトックリを手に取って着席。そして15分ほどで「ご馳走様」と言って料金も払わずに帰って行ったのです。どうやらこの店では常連のツケが基本らしく、結局その他の常連も金を払わずに次々と店をあとにしていきました。この流れなら自分も行けるかもと思い、席から立ち上がって「ごっそさん〜」と言って出口に向かうと背後から「 1 6 0 0 円」という店主の活きの良い声がしました。しょうがないので料金を支払い、ついでにスカイツリーの経済効果について尋ねてみると「まったく関係ねーよ。むしろ客は減るだけ。頭きちゃうよ。そのぶん競馬で頑張らねーと」と怒りを露わにしていたので、東京五輪の経済効果について尋ねるのは控えておきました。

LINEで相手にブロックされているかを確かめる方法

この夏、初めて参加した街コンで、素晴らしいことがあった。ビギナーズラックというやつだろうか、モデル級の美人さんと出会えたのだ。連絡先を聞いたところ、彼女が「LINEでやり取りしよう」と言う。しめしめ、かわい子ちゃんをゲットできるかも?というわけで街コンから帰ってきたその晩、さっそくLtasikameru INEでメッセージを送ってみた。
「ユミさん、今日はありがとうございました。よかったら今度、ゴハンでもどうですか?」
返事を待つこと10分。あれ…。まだ彼女はメッセージに気付いてないらしい。LINEは相手がメッセージを開くと『既読』マークが表示されるが、それがまだ出てない。風呂にでも入ってるのかな?しかし1時間後、改めて確認したが『既読』にならず、さらにもう1時間経っても変化がなかった。どうしたんだろう、あの子。今日はもう寝ちゃったのかな?
翌朝。彼女のことが気になり、いつもより早く目が覚めた。さて、そろそろこんな返事が来るはずだぞ。
「お返事遅くなってすみません。昨日は疲れちゃったので早く寝ちゃいました。ぜひゴハン行きましょう」
楽しみ!
だがその日、結局返事は来なかった。どころか『既読』にすらならない。どういうこと? 何かの通信障害とかでLINEが届いてないのかも?
「届いてますか?」
確認メッセージを送ってみるが、相変わらず『既読』にならない。いくら何でもおかしくないか、この状況は。 ははーん。きっと携帯が壊れたんだ! そういうことか!となると修理したりLINEを設定したりで数日はかかるだろう。待つしかないか。3日後。そろそろ携帯も復活したはずだが、あいかわらず『既読』にはなってない。ただこれは故障によるトラブルかもしれないので、あらためてメッセージを送ってみる。
「お久しぶりです。街コンで会ったタカシです。覚えてくれてますか? よかったら今度、ゴハンでも行きませんか?」
ワクワクしながら返事を待つこと1日。信じられないが、またもや『既読』にすらならなかった。
この信じられぬ状況を友人に相談したところ、一刀両断に切り捨てられた。
「それはブロックされてるんだって。ブロックは知ってるでしょ?」
もちろん知っている。メッセージの受け取りをこっそり拒否する機能だ。ブロックをされた側は、いくらメッセージを送っても『既読』にはならない。
「ブロックされてる場合、LINEで電話をかけてもコール音がしないらしいぞ。試してみたら?」
そんな確認方法があるとは知らなかった。ちょっと怖いが、その晩、思い切って電話をかけてみたところ、 ルルルルルルル 。コール音だ! ブロックなんてされてないじゃん!
しかし、これでいよいよ状況がわからなくなった。ブロックはされておらず、携帯の電源も入っている。にもかかわらず、彼女がメッセージを開かないのは…。
いや、開かないんじゃない、開けないんだ! 悪い男とか に拉致されてるとか?
ニュース沙汰にはなっていないが、事態はかなり深刻である。
てなことをまたもや友人に相談してみた。
「だからブロックされてるんだって」
「それはコール音で確認して…」
「あ、あれ、ちょっと調べてみたんだけど情報が古かったわ。ブロックされていても、今はコール音が鳴るんだって」
「えっ?」
「今はまた別の確認方法があってな」
LINEには『スタンプ』と呼ばれるアイテムが何種類もあり、それを友達にプレゼントもできる。が、相手にブロックされている場合、プレゼントはできないそうだ。
「試しにスタンプをプレゼントしてみろよ」
言われるがまま、彼女にスタンプを一つプレゼントしてみたところ、画面にこんな表示が…。
『すでにこのスタンプを持っているためプレゼントできません』
ふーん、持ってんのか。
「これ、この表示だよ。本当にスタンプを持っている場合もあるけど、ブロックされてるときにも出るんだよ」
じゃあ他のスタン プはどうかと、いろ んなスタンプを次々 プレゼントしてみた。どれもこれも『持っ ている』表示だ。ということはつまり・・・。
「どう考えてもブロックされてるな。どのスタンプも持ってるなんてオカシイでしょ」
そんな馬鹿な。街コンではあんなに優しかった彼女が、一通もやりとりする前からブロックなんてするわけないじゃないか。きっと彼女はどこかに捕らわれてるんだ!

質屋やカード現金化や携帯電話料金の現金化などを使うとどうなる?

老人相手のヤミ金はなぜ質屋に偽装するのか?
偽装質屋と呼ばれるヤミ金業がある。客から質草をあずかって現金を貸すという、一見、フツーの質屋業務のような流れを作ってはいるが、その実態は100円ライターなどを名目上の質草として、高い金利での現金貸し付け契約を結んでいる。
 金融業者が守るべき貸金業法では、金利は年20パーセントに制限されているが、質屋を偽ることで法律上は年109パーセントまで貸し付けが認められる。つまり質屋を装うことで、警察や金融庁の目をくらまそうとしているのだ。
 借金額は1年で元金の倍以上にふくらむため、まず返済は不可能。そのため老人の年金を担保にして、毎月確実に口座から利息を引き落としていくのが彼らの常套手段だ。

カード現金化とは何か?
スポーツ新聞などの三行広告やネット上で見かける「カード現金化」とはいったいどんなサービスか。
 簡単に言えば、クレジットカードのキャッシング枠はなくなったがショッピング枠は残っている人に、現金を作ってあげるサービスである。
 昔は、客をみどりの窓口に向かわせ、カードで新幹線チケットを購入させ、それを定価の8割ほどで購入する(客に現金が残る)ような面倒な形が取られていたが、昨今の業者はもっと手っ取り早い。
 店頭に置いてある二束三文のCDやぬいぐるみをカードを使って高価で買わせ、その場でそのCDを8掛けなどで買い取るスタイルだ。
もちろんいずれクレジット会社への支払日がおとずれるが、そんな小細工をする者が返済できるわけがない。客も最初から踏み倒すつもりでいるのだろう。

 あと1万円あれば絶対に大勝ちできたのに…。パチンコ経験者なら1度はそんな考えになったことがあるはずだ。そんなとき助けてくれるのがパチンコ客専門のヤミ金だ。
『電話一本、即融資! 自営業、学生、フリーター歓迎!』
 パチンコ駐車場に車を停めておくと、この手の小さい広告ビラが挟まっていることがある。
 記された携帯番号に電話すると、ガラの悪い男性スタッフが10分ほどで現場に到着。その場で免許証の提示を求められ、近くのコンビニでコピーと引き替えに1~2万程度の金を貸してくれる。
 利率は1日1割などと暴利だが、利用者はパチンコで勝てば返せると思い込んでいるので簡単に借りてしまう。ギャンブラー心理を突いたビジネスだ。
 最近は駐車場に防犯カメラが設置されているため、車にチラシを挟む業者は減っており、若いスタッフが店内から出てきた客に声をかけるパターンも増えているらしい。

借りたいキツネと貸したいタヌキの化かし合いの舞台
ネット上には、「個人間融資掲示板」で検索すると出てくる個人間でお金を貸し借りするための掲示板がいくつか存在する。借りたい側は、すでに普通の金融業者には相手にしてもらえないブラックや、借り逃げを目論む連中など。貸し手は利息での小遣い稼ぎか女性の身体目的、中にはヤクザまがいのヤミ金業者も混じっている。狐とタヌキの化かし合いのようなものだが、双方納得の上ならば「利」のある場だとは言える。

「携帯電話料金の現金化」とは?
携帯電話でショッピングをしたときなどの代金を、商品を販売した店ではなく、携帯電話会社が代わりに払ってくれるサービスのことを「キャリア決済」と言う。商品の代金は、後日、携帯会社が電話料金と一緒に徴収する仕組みだ。
 そのキャリア決済を利用した金融業者が、ネット上に複数存在する。
 まず業者は「即現金化、振り込み可能」などと書かれたダイレクトメールで客を募り、依頼のあった客をモバオクに登録させる。モバオクは落札代金のキャリア決済が利用できるためだ。
 客は、業者が出品した電子マネーのチケットなど、実体のない商品を、借りたい金額の分だけ落札する。すると落札代金の70パーセントほどのお金が業者から口座に振り込まれる流れだ。
 翌月には、電話料金と一緒に落札全額を支払うことになるが、とりあえずすぐ手元に現金が入るため、利用者は少なからずいる。

ただ信ぴょう性の高そうな都市伝説

都市伝説というのは、東京ディズニーランドジャングルクルーズのサムはむかし生首を持っていたとか、ライオンキングの主人公のシンバが崖で空を見上げるシーンでSEXと言うメッセージが埋め込まれているとか都市伝説があるくらいどんな分野にもあるものです。
死体洗いのアルバイトの都市伝説は、大学の医学部や歯学部では解剖実習用の遺体をホルマリンのプールにつけていて、その遺体を洗ったり、浮いてくると棒で突いて沈めるというようなアルバイトがあるというものですが、ホルマリンは揮発性が極めて高く有毒で大量に吸い込むと死に至るため都市伝説である可能性が高いでしょう。ただ信ぴょう性の高そうな都市伝説もあります。

レオパレスの都市伝説
業績悪化でさらに壁が薄くなり将来的には壁がなくなる可能性もとまで言われるレオパレスには都市伝説がかなりたくさんあります。
節電のためにエアコンが勝手に切れる。とか壁が薄いので目覚ましでレオパレス住民はみんな同じ時間に起きる、オシッコを音を立ててすると聞こえる、チャイムを鳴らしたら住人全員が出てきたとか。しかしこれは、隣に女子大生が引っ越してきてから一週間くらい彼女がエッチしてたのが丸聞こえだったという喜ばしい!?事態にまでなっているようです。

豚トロの都市伝説
豚トロは名称が正式に法的に定められている部位ではなく、単に豚の背脂を加工したモノもありますが、基本的には、豚の首から肩にあたる部位の肉が多いようで、美味しそうに聞こえますが精肉関係者は絶対に食べないと言う都市伝説があります。と言うのも豚を飼育する際に病気を予防する抗生物質を注射するのは、ちょうど豚トロの部位で、 抗生物質が残留している恐れがあるからだ。抗生物質をブタの首筋に打つのは本当の話ですが、抗生物質が残留しないように一定期間あける法律があるので国産のものなら安全かもしれません。

LINEの都市伝説
LINEには絶対に登録してはいけない死んだ人のID 94251がるという都市伝説があります。死んだ人のLINEで登録すると呪われると言われ一度登録したら絶対に削除してはいけない、こんにちはと必ず送ること、誰ですか?と聞いてはいけないと言われてますが、これは結局悪徳業者がLINEID収集のために流したデマのようです。

○○すると死ぬといわれる都市伝説もたくさんありますね。清涼飲料水の飲み過ぎで死に至るとかぎんなんの食べすぎで死に至るとか。清涼飲料水は1.5リットルのペットボトルの炭酸飲料なら角砂糖で50個分入っているので体に悪いのは間違いないでしょう。ぎんなんは、自分の年より多く食べるなと戒められてきたように食べ過ぎると中毒を起こすことがありますので都市伝説ではありません。注意しましょう。

ブラック企業ファストファッション店長の実体験

ファストファッション、言い換えれば、手軽に買える安い衣料品。Tシャツもパンツも靴下も、とにかく何もかも安いファストファッション店と聞けば、多くの人はあのチェーン店を想起するだろう。
 仮にそのチェーンを「X」としよう。
 本記事のリポーター、熊田氏はXの店長として3年間働き、今から数カ月前に逃げるようにして辞めた男だ。
 そう、逃げたのだ。なぜ彼はそんな退社の仕方を選ばねばならなかったのだろう。第一志望の会社だった。学生時代の居酒屋バイトで接客には多少なりとも自信があったし、その基本はどの仕事でも変わらないはずだと考えたからだ。
 なにより待遇が魅力的だった。アパレル業界トップクラスの高給を誇り、店長クラスになれば年収500万は固い(就職本に書いてあった)。内定が出たときは親や親戚に「よくやった!」と褒められたものだ。入社式を終え、1週間の研修を経て、いよいよXの店員デビューだ。
 朝8時、タイムカード代わりに、店内パソコンの「出勤」ボタンをクリック。
 掃除をして、店の奥から商品を補充していく。同じTシャツでも色の種類が豊富なので、それはそれは膨大な量だ。
 開店前には店員全員で、「笑顔」「礼儀」といったフレーズを含む、いかにもな唱和をくり返し、いよいよオープンとなる。営業中については、まあ、いわゆる服屋の仕事と言うしかない。レジを打ったり、シャツをたたんだり。正社員といってもバイトさんたちと、やることはほぼ同じだ。
 が、こんなヒラ社員のままで生きていくつもりはさらさらないし、会社側もそうのんびりはさせてくれない。
「来月、店長テストを受けてもらうから、勉強しておくように」
 店長からそう声をかけられたのは、入社半年が過ぎたころだ。テストはおよそ半年ごとに開催され、オレみたいな新卒はもちろん、不合格続きの「店長浪人」たちも受けるらしい。
 出世するには、まずは店長にならなきゃ始まらない。当然、張り切って受験した。
 設問は、研修時に配られたマニュアルから約50問出た。『色の基礎知識について正しいものを選べ』といった内容だ。
 難なく一発目で合格した。入社半年で店長なんて、オレってすごくない? と浮かれかけたが、同期のほとんどもちゃっかり合格していた。
 今にして思う。こんなに店長が増えたら、店の数が足りなくなるんじゃ…と疑問を持ち、そのカラクリ
に早く気づくべきだった。晴れて店長として配属されたのは東京郊外の店舗だ。初日はSV(地域の数店舗を統括する本社付けの社員)と共に出勤して、挨拶からはじまった。
「今日からお世話になる熊田です。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします!」
 バイト店員たちのはきはきとした返事が気持ちイイ。よしよし、よろしく頼むよ。
 そこから閉店8時までの作業は、これまでとほぼ一緒。しかし閉店後が、さすが店長と言うべきか。売れそうな商品の発注作業や、アルバイトのシフト作りに始まり、当日の日報、明日の営業目標も提出しなければならないのだ。こんななもんに2時間もかかってしまった。ヒラ時代は、閉店したらすぐに帰れたのに。
 店長2日目、朝の掃除の最中にSVがやってきた。
「はい、みんな集まって。これから服装チェックをします」
 そう、Xの店員は、勤務中は自社商品を着用しなければならない決まりになっている(靴だけは構わない)。ヒラ時代もたまにこのチェックがあったけど、必要あんのかね。みんな、どっから見たってXファッションじゃん。
 ずらりと並ぶオレたちの前をSVが歩いていく。
「えー、上下ともOKだね。前髪がちょっと長いかな。はい次」
 と、1人の男の子の前でSVが首をひねった。
「このベルトはウチのじゃないね」
「あっ、はい…」
「ダメですよ。明日からはちゃんと規定のものをつけてください」
 バカだな、あいつ。なんでベルトだけでお洒落してんだよ。どういう意味があんのさ。
 しかし怒られたのはオレだった。
「店長、どういう教育してんの?」
「えっと、すみません」
「今日中に是正案を出して。それを
元に、また明日、話しに来るから」
 是正案? 今後どうすれば自社製のベルトを身につけさせられるか、書面で提出しろってことらしい。
 閉店後、パソコンに向かった。えーっと、自社のベルトを使わせる方法ってか…。
 手が動かない。そりゃそうだ。そんなの「明日からはちゃんとウチのベルトを着けてきてね」の一言しかないだろうに。悩みに悩んで、『朝礼のたびに口酸っぱく言うようにする』的なことを書き終えて送信した。時刻は夜の11時を回っていた。Xではこういった〝くだらないこと.が非常に多い。
 店長になってすぐ、月の売上げが目標額に届かなかったときも、オープン前の時間帯に、形式的としか思えないミーティングが開かれた。
 参加者は、SVとオレ、ベテランアルバイトの3人だ。
「まずね、目標に届かなかったのを恥と思ってください。店長、達成できなかった理由はなんだと思いますか?」
 理由…。客が買わなかったからじゃないか。それじゃ駄目か。
「はい、えっと、アルバイトさんたちに対して正確な目標を共有できなかったボクの責任です」
「では今月はどうすれば目標達成できますか?」
 バイトさんが答える。
「ひとつひとつの仕事を丁寧にやることがお客さんを呼ぶためには重要だと思います」
 何なんだろう、この、小学校のクラス会のような、形式をなぞっただけの意見会は。
 極めつけはSVのまとめの一言だ。
「とにかく一つ一つをキッチリやっていこう」
 こんなことに時間を取らせるなよ。
 以降、目標額に達しなかった月は、毎回、このような意味のない会議が開かれ、同じやりとりがかわされた。
 それだけじゃない。日報の送信が遅れたら会議、バイトが遅刻しても会議、本部の指示どおりに商品を並べてなければこれまた会議だ。
 それらはすべて店のオープン前に30分1時間も行われるため、通常の8時出社では時間が足りず、必然的に7時には出社して、掃除や商品出しなどしておかねばならない。しかもバイトをシフト前には呼べないので、オレ1人でだ。仮に、午前7時に出社し、閉店後の事務作業を終えて、午後11時に退社するとしよう。
 多少の昼休憩を差し引いても、その日は15時間以上働いたことになる。
 こんな1日は決して特別なケースじゃない。というか、ほとんどがこんな感じだ。休みについては、週休2日という建前がある。曜日に関しては本人の裁量まかせだ。
 しかし実際問題として、この休みがなかなか取れない。自分が休むことでバイトを増員すれば人件費がかさむし、営業中、バイトだけでは解決できないトラブルも起きる。SVからは、例え休もうとも日報だけは店長が出社して書くようにと、無茶なことを言われたりもする。こんな状況下で、どう休めと言うのだ。
 さて、ここである問題が生じる。Xでは店長の勤務時間は月に240時間までと厳しく管理されているのだ。少しでも超えた人間はボーナスが削られ、経緯書を提出させられる。
 1日15時間勤務、休みも取らずとなると、240時間なんて数字は月の半分くらいで超過してしまうことになる。それ以降は出社できない?店はどうなる?
 対処法は二つある。
 ひとつはバイトのシフトを増やし、自分は休むこと。しかしこれは難しい。人件費が増えるとSVに怒られるし、なによりバイトたちだってそう易々と入ってはくれない。
 もうひとつの方法は、タイムカードをさっさと押してしまい、その後で働くことだ。11時までじゃなく昼の2時に帰ったことにすれば9時間分は浮く。つまりは泣く泣くそうせざるをえない、広義での〝自発的な.サービス残業だ。店長になってまもなく、オレはこの手法を繰り返して、データ上の勤務時間を240時間以内に押さえ込むようになった。実際には、多い月だと400時間は働いたはずだ。店長になって1年が経った。
 ウチの店はイマイチ売上げが上がらないので、SVは顔をあわすたびに人件費を削れとうるさい。バイトのシフトを減らせってことだ。つまり1日5人のところを4人にして、そのぶん店長が働きなさいと、そういうことだ。
「今週は3日程度に抑えてもらいたいんだけど。他の人との兼ね合いもあるからさ、ね?」
 こんな感じで一人一人の出勤を減らしていくことにより、なんとか人件費は減り、SVに褒められるようになった。
 だが今度はバイトたちが黙ってない。
「これくらいは稼ぎたいっていう金額があるんですよ。もうちょっとシフトを増やせませんか?」彼ら彼女らにはそれぞれの生活があるのだ。不満ももっともである。そしてついに決定的な事態が起きた。ベテランバイトの子が無断欠勤を繰り返し、そのまま飛んだのだ。これまで新人教育や掃除チェックなどをまかせていたので、それがそっくり自分にのしかかるハメに。かくして、今まで月に3日程度しか休めなかったのが、ついに休日ゼロになってしまった。
 皮肉なことに、X社自体の業績はどんどん上がっていった。最高売上げを達成したとかなんとかで、多少はボーナスもアップした。オレはそんなニュースが出れば出るほどに疲弊していった。まるで関係のない会社の偉業を聞かされているような、不思議な感覚だ。
 2年も経つころには、顔見知りの同期の半分近くが辞めていた。
 そう、大量に辞めるからこそ、毎年、大量の店長が生まれ得るのだ。
 オレだってさっさと辞めて他の仕事を探そうかと考えたことはあるけど、いざ転職活動をしようにもそんな時間は見あたらない。Xにとどまっていたのは惰性という以外に言葉が見つからない。もはやほとんどの時間を仕事に費やすオレだが、さらに追いうちをかける事態が発生した。店長は英語の勉強をすべしとのお達しが出たのだ。
 パソコンを使ってオンライン上でレッスンを受けるというシロモノなのだが、こいつがクセモノで、誰が、いつ、何時間勉強したかを本部で把握できるようになっている。
 しかも週に10時間のレッスンを受けなければ授業料の半額(1万円程度)が給料から天引きされるだなんて、とんでもないコトを決めてくれたもんだ。
 閉店後、時間を見つけて店のパソコンに向かう。画面の向こうでは先生がニコニコと英語を話してるけど、こんなもん、頭に入ってくるわけねーだろ。
 眠気と戦いながら40分のレッスンを受け、終わったらまだたっぷり残っている仕事をやって、ようやく帰宅だ。
 さらにオカシな課題も出てきた。
不定期で読者感想文を提出しろと言うのだ。
 課題は社長の本や、経営学の本で、面白くもなんともないものを読んで、800字程度の感想を書く。
『グローバル企業化の施策に共感を覚えました。自身も現在英語の勉強にはげんでおり、近い将来やってくる国際化時代に対応できるよう頑張っていくつもりです』
 これで80文字弱か。いったい何をどう書けば終わるんだ……。
 もちろん提出の期限はある。バイト代を出してでも誰かにやってもらおうと真剣に考えたが、仕事ばかりのオレにはこんなことを気軽に頼める友だちも、すでにいなくなっていた。何かヘンだと自覚しはじめたのは昨年の夏のことだった。
「店長、店長」
「…ん? どうしました?」
「目を開けたままイビキかいてましたよ。大丈夫ですか?」
 バイトがからかう。まさか。レジに立ちながら寝るなんて、そんなことあるか? 目を開けたままイビキをかけるわけないだろ。
 だがそれは予兆に過ぎなかった。少ししてから、朝の出勤時に足が動かなくなったのだ。突然ピタリと。しかたないので通行人に声をかけた。
「すみません、ちょっとボクの足を動かしてもらえませんか?」
「は?」
 何人かに断られるうち、やっと自然に動くようになった。何だ、これは?
 些細な異変が続いたのでSVに相談した。
「こういうのが多くて、病院に行こうと思ってるんですけども」
「病院? やめときなよ。行ったらなんにもなくても病名がつけられるんだから」
「え?」
「休まれたらこっちが困るからさ」
 この彼の言葉でようやくオレは目を覚ました。こんな会社、そこまでして働き続ける必要はない。

 Xから逃げ出したのは、とある朝からだ。
 その日、部屋の布団で目が覚めたら、時計は昼の2時をさしていた。やべ、遅刻だ!
 ケータイはSVと田舎の両親からの着信で埋まっている。なんで両親が? ま、とりあえずかけとくか。
「もしもし、オレだけど」
「貴久、大丈夫か? 会社の人がウチに来たけど」
「え?」
「3日も無断欠勤してるんだって?どこか悪いのか?」
 意味がわからない。3日? もしかしてオレは3日も眠りこけていたっていうのか? 眠ったときのことを思い出そうにも、日にちの感覚がないのでどうにもならない。
「ごめん、オレこのまま仕事辞めるから、今度会社の人が来ても知らないって言っておいて」
 そのまま荷物を置きっぱなしで部屋を出て、高校時代の古い友人の家に転がり込んだ。会社の人間がやってくるのが怖かったのだ(3日間寝ている間にも訪問はあったかもしれない)。
 以上、妙な症状が出なくなった今だからこそ語れる話だ。