会話のタネ!雑学トリビア

裏モノJAPAN監修・会話のネタに雑学や豆知識や無駄な知識を集めました

キャビアを食べたくてチョウザメを取りに行ったが

「釣り道具はオレのがあれば十分だる」
「エサは何がいいんだ」
「そんなこと知るかよ」
仮にも相手はサメ。ムシを付けた小さなエサ針じゃまず無理だ。そこで用意したのが
″ガリ″と呼ばれる仕掛である。大きな鈎針を魚の体に引っ掛けて釣り上げるのだ。
深夜3時。準備万端整ったところで公園へ。果たしてそこは水族館に公園がくつ付いた施設とでも言うべき場所だった。
「警備員とかいるんじゃね-のか」
「見つかったときは走って逃げればいいだる」
体を縮めて月明かりの中を歩きまわり、大きな池にたどりついた。直径50メートルほどの池の底に1メートルはある黒い物体がウョウョ動いている。さすがはサメ、でかい。こぶし大のガリに重りをつけ、池の中心に投げ込む。ゆっくり池の底を祇めるように戻しながら、アタリを感じた瞬間一気に…。
「フィッシュ、フィッシュ」
バス釣り名人、村田はじめの真似をしながらサオを動かすこと10分。ものすごいアタリがきた。

「やった」
「スゲエ、でけ-ぞ」
サメがバシャバシャと水面で暴れ、強烈な力で引っ張られる。しばらく格闘を続けると、水面に1メートルを越す黒い影が見えてきた。
「もうちよいもうちよい、あつ!」
アタマが水面まで持ち上がった瞬間、糸が切れた。
「ちょっとデカイの狙いすぎじゃね-の?」
「見えね-から仕方ね-よ」
そこで今度は用意していた2つ目の針をサオに結び、先ほどの動作をくりかえすと、間もなくして2匹目がヒット。体長50センチ程のミディアムサイズで、横っ腹には針がガッチリ食い込んでいた。完壁な勝利だ。
翌日、チョウザメは家の水槽で斜めになって浮いていた。指でつついてみると、ビクッ、ビクッと痩掌する。大丈夫、
まだ生きている。一刻も早くキャビアを出さねば。でも、ど-すれば?
「すみません。これチョウザメなんですけどキャビアを取り出してもらえませんか…」
考えた挙句、近所の魚屋にゴミ袋に入ったチョウザメを運んだ。

な勝利だ。

人の良さそうなおじさんは 驚きながらも頼みを聞いてくれる。よしよし、コレでOK。ついに貧乏人のオレにも新鮮キャビアが食える日が来たんだ。しかし・・・。
「これ、オスじゃないの」
5分後、奥から出てきたおじさんは、あきれ顔で言った。
キャビアはチョウザメのタマゴ。タマゴはメスしか産まない。なのにオス。オレたちってバカ?