会話のタネ!雑学トリビア

裏モノJAPAN監修・会話のネタに雑学や豆知識や無駄な知識を集めました

偽装自転車事故で小遣いを稼ぐわるいやつ

共済金は死亡でも200万円程度

わざと大怪我をしても、その痛みに見あうバックは期待できない。むしろ交通傷害共済詐欺は、交通事故とはまったく関係ないケガのとき、たとえば自宅の階段で転んで軽く腕を擦りむいたようなときに、ちょっとした小遣い稼ぎ感覚で行われている。

普通なら紳創膏を貼って終わりのところ、せっかくだから小金を頂戴しておこうというわけだ。単なるケガを、文通事故によるものと見せかけるためによく使われるのは、偽装自転車事故だ。骨折や内蔵破裂などでなく軽い擦り傷程度なら、自転車事故を装うのがいちばん自然なのである。方法はさほど難しくない。ケガをしたら、急いで自転車に乗って近くの電柱にぶつかる。

その際は乗ったままでなく、後ろから思いきり整突させる手ロも少なからず用いられる。いずれにせよ自転車の一部が少し破損する程度の衝撃を与えるのが目的だ。また、後々事故の理由つけをしやすいように、普通の電柱よりも普段から通行のジャマとなっている電柱が選ばれやすい。

演出が終われば、自らその足で警察へ駆け込む。自転車が電柱にぶつかったぐらいでは、たとえ目撃者がいたとしても、通報→警察到着→事故扱い、とはならないからだ。ここからは演技である。普通、自転車で雷柱にぶつかったからとわざわざ事故証明を取りに来る人間なんていない。そこでここでこんなセルフを吐くのだ。

「なんでこんなとこに電柱があるんだ。どういうつもりだ、危ないじゃないか」

つまり警察に駆け込んだのは、あくまで苦情のためだと言い張るわけだ。しょうがないなあという顔の警察も、腕の擦りキズや自転車の破損部分を見せられれば、最終的に交通事故として処理せざるをえない。これで事故証明一丁上がりだ。また、雷車やバスでの事故も共済金支払いの対象となるので、ちょっとした揺れのときにわざと運転手の目前で大げさに転倒すれば、簡単に事故として扱われる。
実通院日数ではなく・診察最終日までの日数
そんなちっぽけなキズでいったいいくらパクれるのか疑問に思われることだろう。しかし、傷害共済の支払い基準を知れば、擦りキズ程度のケガで十分なことを理解できるはずだ。民間の保険の支払いが

「実通院日を基に計算される」のに対し、共済は

「初診日から最終日までの通院日」が基準となる。つまり初診から3日開けて再診、さらに3日開けて再診というパターンでも、都合9日分の共済金が下りるのだ。擦り傷であれちょっとした打ち身であれ、いったん外傷を作ってしまえば、その後、治ったように見えてからも、「まだ痛むんです」と演技して完治までの日数を稼げることはご存知かと思う。

よくタクシーの運転手が事故ったときに、「首が痛い」と主張し続け、通院日と通院日の間に温泉でドンチャンなんてことをやっているのも、このシステムをフル活用しているにすぎない。

★相手が民間であれ自治体であれ、詐欺は詐欺、れっきとした犯罪である。共済は詐欺の立証が困難なので年に数回同じことを繰り返さない限りは、簡単に成功してしまう。転んだだけで数万からの金を生む。交通障害共済は、かくもオイシイ公的保険なのである。

※この記事は防犯、防衛のための知識としてお読みください。実行されると罰せられるものもあります。