会話のタネ!雑学トリビア

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JKが偽造した身分証明書を持つ理由

リサイクルショップで働いていると、ときどき風変わりなモノを売りにくるお客がいる。汚い格好のホームレスみたいなのがブランドバッグを持ってきたり、見たことのないようなトカゲを持ってきたり。当然法に触れるようなモノは買い取るワケにはいかないんだけど…。ある日やって来たホームレスは、小さなビニール袋を手にしていた。中にドサっとなにかが入っている。
「これ、買ってくれる?」
ジイサンは中身をレジに出す。ん? スーパーのポイントカードに日サロの会員証、学生証!?って、誰のだよコレ? 財布からそのままひっこぬいたみたいだけど。
「こちらはお客様のものですか?」

「いや、拾ったから」
なんだそりゃ。まともな店がこんなもの買い取れるはずないだろ。…ちょっと待った。学生証の写真を見るとけっこう可愛いじゃん。うむ。オレはジイサンに「今回だけですよ」と告げて、自分の財布から千円を出した。さて、どうしてくれよう。家で改めてカードを広げてみる。都内の高校の学生証に住基カード、タスポ、定期券。他にはもろもろのポイントカード類か。学生証を見るとそこに写る加藤詩織(仮名)は17才のようだ。定期券やポイントカード類にもすべて詩織(シオリ)の名が入っている。かわいそうに、まとめて落としちゃったんだろうな。いやいや、ちょっと待った。タスポって20才以上じゃないと作れないはずだよな。確認すると、タスポに書かれていたのは同じ苗字の別人だった。写真は学生証のものと似てるけど、やや髪が長い。なるほど。タバコを吸うためにお姉ちゃんにでも借りてるのか。悪ガキめ。ところが何気なく見た住基
カードも、苗字は加藤で下の名前が違っていた。写真はちょっと似てるけど別人のようにも見える。19才。てことはタスポとは別の姉ちゃんか?詩織は3姉妹の末っ子って
ことか。二十歳を過ぎてる長女(タスポ)と19才の次女(住基カード)。いちばん下が
16才の詩織(学生証)。でもタスポはまぁ借りてるだけとして、なんで姉ちゃんの住基カードなんか持ち歩いてるんだろう。高校生が19才になりきりたい理由といえば…。
ピンときた。ホストクラブでしょ。見た感じギャルな詩織だったらオラオラした兄ちゃんと遊びたい。でもホストクラブは18才未満は入れないし、最近ではうるさくてキチンと年確される。そこで自分に似た姉ちゃんの住基カードを借りてるのだ。そうとわかれば詩織を叱ってやらねば。タバコに加えてホスクラ通いなんてけしからんにもほどがあるぞ!なんてのはウソで、実は軽く叱りがてらお近づきになろうって魂胆だ。土曜の昼、学生証に記載してある住所に向かうとそこには立派な一軒家がドーンと構えていた。詩織ちゃんったら、こんな良いトコのお嬢さんだったんだ。ピンポンを押そうと思ったが、他の家族に出てこられても困る。ここは詩織本人が出てくるのを待つしかない。夕方になり、ようやく詩織が出てきた。あの肌の黒さと髪型は本人に間違いない!
ニットワンピにブーツとはずいぶんオシャレしてるじゃないか。キミキミ、まさかこれからホスクラに直行じゃないよね?オレは充分に距離をとって尾行をはじめた。ふむ、電車に乗るのか。さて、どのタイミングでお叱りしてやろう。
…あれ、でもよく考えたら不自然だよな。彼女にしてみりゃ、なんで持ち主が私ってわかったの? ってなるよな。家から尾行したのバレバレじゃね?どうしよう。もう面倒クサイし家のポストにでも入れておこうかな。女子高生とお近づきになろうなんてバカなことを考えたもんだ。と、駅を降りたところで彼女があらぬ雑居ビルに入っていった。およそ女子高生に似つかわしくない小汚いビルだ。詩織を乗せたエレベータが上昇している…3階で止まった。えっと、3階ってなんですかっと。
 〈サロン●●〉
え? ピンサロ!?脳内ですべての点が繋がった。詩織が19才の住基カードを持っていたのはピンサロで働くためだったのだ。あんな大きな家に生まれておきながらフェラチオバイトとは今どきのJKも不憫なものよ。さて。こうなるとムクムクと欲が沸いてくる。どうする? 入っちゃう? JKがペロってくれるんだぞ?でもこれってきっと、客も犯罪だもんな…。泣きそうな気分でオレはビルを後にした。